CCS特集2013年夏:KMデータ
信頼性高い生命情報を収集、オミックス解析に効果
2013.06.26−KMデータは、昨年7月に医薬分子設計研究所から生命情報統合プラットホーム「KeyMolnet」の開発およびサポートを引き継ぐかたちで独立したベンダー。膨大なオミックスデータを解析し、意味づけするための強力な機能を持っているが、最近では導入しやすいライト版を開発するなど、さらなる普及に取り組んでいる。
KeyMolnetは、文献調査に基づく信頼性の高いコンテンツ(分子ネットワーク情報、疾患情報、医薬品情報)を搭載しており、任意の項目間の関係を示すネットワーク検索が可能。こうしたパスウェイ解析では、用いる参照データの正確さが解析結果を大きく左右するが、10年以上にわたり人手によって良質のコンテンツを保つ努力を続けてきたことが大きな財産になっている。次世代シーケンサー(NGS)やマイクロアレイ、質量分析などの網羅的実験データ解析に欠かせないシステムとして、広く導入実績を築いている。
とくに最近では、臨床関係の大学・研究機関での採用が増加。国内で開発しているソフトであるため、きめ細かなサポートやユーザーの要望を反映させた機能追加なども容易で、応用範囲はさらなる広がりをみせているという。
システムはクライアント/サーバー型で、サーバー内にコンテンツをインストールして利用する。しかし今回、それに加えてサーバーなしのライト版が新たに製品化された。この場合でも1台のパソコンがホストとなり、LANに接続された他のパソコンからもウェブブラウザーを介してKeyMolnetの機能を利用することができる。アカデミック向けと企業向けがあり、インターネット接続がいらないため、企業ユーザーには安心して使えると好評である。