CCS特集2013年夏:TSテクノロジー

計算化学トータルサポート、低価格でハードも提供

 2013.06.26−TSテクノロジーは、山口大学発ベンチャーの“ちえづくり応援企業”として、計算化学を活用して研究開発をサポートするための総合的なサービスを提供している。今年の3月には山口県の産業技術振興奨励賞を受賞。事業の幅をさらに広げていく計画だ。

 同社の理論計算サービスは、半経験的分子軌道法、非経験的分子軌道法、密度汎関数法を中心に扱い、社内に高速な計算環境を整備。クイックオーダー、フルオーダー、受託研究とさまざまなレベルでニーズに応えることが可能。

 昨年11月に新たに開始したクイックオーダーは、ホームページ上でネットショッピングの要領で計算したい物性値などを選択するだけで依頼ができるというもの。順調にスタートしており、今後ユーザーの声を取り入れて継続的に改良を図っていく。反応解析など個別のやり取りが必要なものはフルオーダーで対応。さらに、受託研究のスタイルでもリピーターが多いのが特徴である。

 とくに最近では、CCSのソフトを効果的に活用するのが難しいと感じているユーザーが多いことから、特定の研究課題に対して、計算理論/ソフト/ハードをどのように適用して解決するかをさぐる“計算戦略ソリューション”の提供に力を入れているという。

 また、この4月からはハードウエアの提供もはじめた。高速計算サーバー「NGXシリーズ」の名称で、デスクトップ型からクラスターシステムまで、計算の目的に合った最適なハードウエア構成で組み上げる。参考価格としては、96コアの高性能クラスターで480万円ほどだが、通常よりもかなり低価格で提供可能だとしている。

 OSやネットワークも設定済みですぐに使えるが、将来的には計算化学ソフトもセットして特徴を出していく考えである。


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