KMデータが生命情報統合プラットホームのライト版
サーバーなしで導入容易、企業向けとアカデミック向けを用意
2013.06.27−KMデータ(本社・東京都中野区、谷口理恵社長)は、生命情報プラットホーム「KeyMolnet」のライト版を開発した。生体分子・遺伝子・疾患・医薬に関する情報を分子ネットワークを軸に統合したシステムで、疾患メカニズム解析、創薬ターゲット探索をはじめ、ゲノミクス・プロテオミクス・メタボロミクスなどのデータ解析に役立つ。今回のライト版は、Linuxサーバーを立てる必要がないので導入の敷居が低いことが特徴で、グループ単位での利用に適している。企業向けとアカデミック向けの両方を用意した。
KeyMolnetは、もともと医薬分子設計研究所が開発した製品で、およそ10年の歴史を持つ。この事業を担当していたスタッフが開発とサポートを引き継ぐかたちで、昨年7月に独立したのが同社である。
最近の生命科学研究においては、次世代シーケンサー(NGS)に代表されるように大量の実験データが生み出されるため、参照データの豊富さとその精度がますます重要になってきている。keyMolnetでは、専門の研究員が実際に論文を読んで、遺伝子・たん白質・低分子、分子リレーション情報、疾患情報、病態イベント、生体イベント、遺伝子オントロジー、医薬品情報(上市薬、開発薬)、バイオマーカー情報、試薬情報など、豊富なコンテンツを収集。このデータベースをインハウス型のサーバーに格納し、社内・組織内のコンテンツと統合して自由に活用することが可能。
フル機能の製品は、Linuxサーバーを用いたクライアント/サーバー型のシステムとなり、企業向けはとくに開発薬の情報が組み込まれている。これに対し、今回のライト版(企業向けはKeyMolnet Lite for Enterprise、アカデミック向けはKeyMolnet Lite for Group)は、WindowsだけのLAN環境で動作可能で、ネットワークの1台のPCがサーバー機能を兼ねて働く仕組みである。専用クライアントソフトをインストールすることで、同一LAN上の他のPCからもKeyMolnetの機能にアクセスすることが可能だ。
とくに、これまで企業向けはフル機能版だけだったため、ライト版による利用者層の拡大を期待しているという。
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