米シミュレーションズプラスが「GastroPlus」最新バージョン8.5

新予測モデルなど多数追加、1歳以下の乳児の生理機能にも対応

 2013.08.31−米シミュレーションズプラスは、経口投与薬物の消化管内の挙動や血中移行などの薬物動態を解析・予測する「GastroPlus」の最新バージョン8.5を開発した。新しい予測モデルの追加など多数の機能強化が行われるとともに、ユーザーの利便性も向上しているという。国内では、代理店のノーザンサイエンスコンサルティング(NSC)を通して販売される。

 GastroPlusは同社の代表的な製品で、モジュール方式によって豊富な機能が提供されている。実験データから予測用のパラメーターを作成するモジュールをはじめ、実験値とシミュレーション値を一致させるための最適化、トランスポーターや代謝を考慮した動態解析、薬効と血中濃度の関係をもとにした薬物投与量や投与間隔の最適化、生理学的薬物動態モデル(PBPK)、溶出実験データ解析、薬物相互作用解析、眼・肺・経皮吸収などのオプションモジュールが用意されている。

 今回の最新バージョン8.5の主要な強化点としては、まず古典核生成理論をベースにした新しい析出モデルの搭載があげられる。核が生まれそれが成長することにより沈殿物が形成されると、腸管などでの吸収が阻害されることが知られているが、この機能を使うことで詳細な予測が可能。

 また、新手法によるトランスポーターベースIVIVE(in vitro-in vivo extrapolation)、ヒト肝臓・腎臓・小腸でのUGT発現量、ヒト肝臓・腎臓・肺でのスルホトランスフェラーゼ発現量、イヌ肝臓・小腸のCYP発現量−などの機能が追加されている。

 さらに、PBPKモジュールを拡張し、1歳以下の乳児の生理学的モデルを付け加えた。このアルゴリズムには、早産で生まれた新生児のための生理機能も含まれているという。

 なお、国内代理店のNSCでは、GastroPlusの原理から高度な活用方法までを深く学ぶためのワークショップ(トレーニングコース)を10月28日から3日間にわたって開催する予定。シミュレーションズプラスのサイエンティストによってハンズオン形式で行われる。

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<関連リンク>:

米シミュレーションズプラス(トップページ)
http://www.simulations-plus.com/

ノーザンサイエンスコンサルティング(GastroPlus 製品情報ページ)
http://www.northernsc.co.jp/GastroPlus.php

ノーザンサイエンスコンサルティング(GastroPlusワークショップ 案内ページ)
http://www.northernsc.co.jp/GPW/GPWTop.php


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