CASとパーキンエルマーが製品連携で協力

ChemBioDrawからSciFinder検索を利用、研究のワークフロー効率化

 2013.12.14−米ケミカルアブストラクツサービス(CAS)と米パーキンエルマーは、このほどそれぞれの化学者向け研究ツール「SciFinder」と「ChemBioDraw」を連携させることで協力すると発表した。ChemBioDrawで構造式を作図し、シームレスにSciFinderを介してCASのデータベースコンテンツを検索することができる。来年初めからこの機能が使えるようになるという。

 CASは米国化学会(ACS)の情報部門で、化学物質に関する世界中の公開情報をすべて収集し、組織化することを目的としている唯一の機関。そのデータベースは、専門の科学者が索引づけした化学および関連分野の文献・特許、物質・反応情報の世界最大かつ権威ある情報源として知られている。SciFinderは一般の研究者がこれらのコンテンツに簡単にアクセスするためのオンラインサービスで、化学分野のスタンダードな検索ツールとなっている。

 一方のChemBioDrawは、20年以上にわたって使われている化学構造式の作図ツールで、やはりその分野でのスタンダードな存在。どちらも化学研究者の間で広く普及しているため、連携によって研究の効率向上に寄与すると期待される。

 具体的に、ChemBioDrawとSciFinderが連携するイメージは現時点では詳細が不明な点もあるが、ChemBioDraw内にメニューが組み込まれ、作図した構造式をそのままSciFinderで検索できるようになると考えられる。検索結果はSciFinderのメイン画面であるウェブブラウザーで閲覧でき、SciFinderの絞り込みや解析などの機能を使って、さらに情報を掘り下げることが可能。いずれにしても、構造検索の手間がかなりはぶかれることになるだろう。

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<関連リンク>:

化学情報協会(SciFinder 製品情報ページ)
http://www.jaici.or.jp/sci/SCIFINDER/index.html

パーキンエルマー(ChemBioDraw 製品情報ページ)
http://japan.cambridgesoft.com/Ensemble_for_Biology/ChemBioDraw/Default.aspx


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