CLCバイオジャパンとNSCが新創薬支援ソリューション

配列解析とドッキング解析機能を統合、使いやすく高精度

 2013.12.12−CLCバイオジャパンとノーザンサイエンスコンサルティング(NSC)は、メディシナルケミスト向けに開発された新しい創薬支援システム「CLC Drug Discovery Workbench 1.0」(CLCドラッグディスカバリーワークベンチ、略称=DDW)を来年2月上旬にリリースする。デンマークに本社を置くCLCバイオが、同じデンマークのモレグロ社を昨年9月に買収して開発を進めていたもので、モレグロが提供していたドッキングシミュレーションソフト「Molegro VirtualDocker」(バーチャルドッカー)の後継製品となる。多機能化されており、ドッキング解析だけでなく、ドッキングを含めたドラッグデザインプロセス全体をサポートすることが可能。

 CLCバイオは、オランダの診断薬大手で次世代シーケンサー(NGS)メーカーでもあるキアゲン(QIAGEN)のグループ企業で、NGSデータ解析ソリューション「CLCゲノミクスワークベンチ」などで豊富な実績を持つ。今回の「DDW」も他のワークベンチシリーズと共通のフレームワークで開発されており、動作環境としてWindows、MacOSX、Linuxに対応している。

 一方、NSCは2006年からモレグロの販売代理店として国内で「Molegroバーチャルドッカー」の販売・サポートを行っている。「バーチャルドッカー」の導入数は、国別では日本が最大の実績を築いているということだ。

 さて、今回の「DDW」だが、メディシナルケミスト自身が計算化学者などの専門家の助けなしに、ターゲットたん白質とリガンドとの相互作用を解析できるようにデザインされている。直感的で使いやすいユーザーインターフェースを実現しており、ターゲットたん白質のアミノ酸配列解析からホモロジーモデリング、リガンド結合部位の探索、化合物ライブラリーの準備や読み込み、たん白質とリガンドのドッキング解析と評価までを統合的に行うことが可能。

 「バーチャルドッカー」で定評があったドッキングの速度と精度をさらに高めたことに加え、全体が使いやすくなっていることが最大の特徴。解析結果をビジュアルに可視化することで、相互作用に関する理解を深め、結合性を改良するための示唆を与えることができるという。新たにCHEMPLP力場を導入し、さらに精度を高める開発にも入っている。

 システムはパソコンのスタンドアロンでも、複数のサーバーを用意した大規模環境でも使用することが可能。ユーザーからみた操作性は変わらないので、現場に無理をかけずにスケールアップを図ることができる。

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<関連リンク>:

CLCバイオジャパン(トップページ)
http://www.clcbio.co.jp/

ノーザンサイエンスコンサルティング(トップページ)
http://www.northernsc.co.jp/

ノーザンサイエンスコンサルティング(旧Molegroバーチャルドッカー製品紹介ページ)
http://www.northernsc.co.jp/Molegro.php


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