「SciFinder」のAPI機能をラクオリア創薬が導入

社内システムからシームレスに検索、国内第1号ユーザー

 2013.10.25−米ケミカルアブストラクツサービス(CAS)と化学情報協会(JAICI)はこのほど、科学者向け情報検索ツール「SciFinder」のAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)機能を、日本市場で初めてラクオリア創薬が導入することになったと発表した。「SciFinder」の豊富なコンテンツを社内の情報のようにシームレスに活用できるようにするもの。研究効率がアップするとして関心が高まってきている。

 「SciFinder」は、通常ではインターネットに接続してウェブブラウザーから利用するサービス。世界中の科学技術文献や特許情報を網羅した豊富なコンテンツが特徴で、化学構造や反応式を使って検索ができるため、物質・材料研究における情報収集に欠かせないツールとなっている。フォーチュン500などにリストされる有力企業、2,000以上の大学/研究機関が利用中だという。

 今回のAPI提供は、今年の6月に正式にアナウンスされたもので、社内システムなどからウェブサービスを介して「SciFinder」にアクセスし、CASが保有するデータベースを検索する仕組み。実際に民間企業数社と協力して開発されたもので、国内ではラクオリア創薬が第1号ユーザーとなる。

 研究者は、わざわざブラウザーを起動して「SciFinder」にログインする手間をはぶいて、日常的によく使う社内システムからシームレスに情報検索を行うことができるため、思考を中断させることもなく、時間も短縮できることで研究効率がアップする。

 国内総代理店である化学情報協会では、ユーザーフォーラムのアンケートなどでもAPI機能に関心を持つ企業が増えているとしている。今後、API対応を含めて積極的にサービス拡大を図る考えだ。

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<関連リンク>:

化学情報協会(SciFinder製品情報ページ)
http://www.jaici.or.jp/sci/SCIFINDER/index.html

CAS(日本語トップページ)
http://www.cas-japan.jp/

ラクオリア創薬(トップページ)
http://www.raqualia.co.jp/


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