CCS特集2014年夏:BIOVIA
ダッソーとの統合で新体制、科学的な革新を推進へ
2014.06.25−ダッソー・システムズのBIOVIA事業部(旧アクセルリス)は、この5月から新体制として活動を開始しており、引き続き生命科学と材料科学の両分野で“サイエンティフィック・イノベーション・ライフサイクル・マネジメント”(SILM)を力強く前進させていく。
大手PLM(製品ライフサイクルマネジメント)ベンダーのダッソー・システムズは、3Dエクスペリエンスカンパニーとして、ソフトウエアによるモノづくりの革新を牽引。アクセルリスの買収・合併を経て、現在は12の業界をカバーする産業別ソリューションを擁している。ダッソーはアクセルリスの10倍以上の規模の企業であり、ライフサイエンス領域を重点的に強化する方針を示していることから、今後のさらなる発展が注目されるところ。M&A戦略もこれまで以上に積極的に展開される可能性がある。
今回、アクセルリスを継承する新ブランドのBIOVIA(バイオビア)は、ダッソーのすべてのソリューションに共通する3Dエクスペリエンスプラットホームの上で、生命科学/材料科学領域の科学的な革新を推進するために設けられたもの。具体的なソリューションは、分子モデリング/シミュレーション、創薬研究のための基幹系インフォマティクス、製造やQA/QC分野の基幹系システム−の3つに大きく分けられる。
とくに、モデリング/シミュレーションは、BIOVIAがミクロ領域から、ダッソーがマクロ領域から攻めることにより、原子から製品までを一貫して扱うスーパーマルチスケールモデリングに道をつけることにもつながるとの期待が大きい。
今年については、市場でコンプライアンスが注目されているため、法令に基づく文書管理などのソリューション販売に力を入れたいという。