米オラクルがバイオマーカー主導型の臨床研究ソリューション
臨床データとゲノムデータを統合管理、ターゲット志向の臨床試験を支援
2014.04.24−米オラクルは、臨床データとゲノムデータを統合して、バイオマーカー主導型の臨床研究プラットホームを実現する新しいヘルスサイエンスソリューションを開発した。臨床データと合わせて、分子データの効率的な収集・集約・解析を可能とし、新たな予測バイオマーカーの発見に役立つほか、薬剤および治療効果の改善につながる母集団からの薬剤レスポンダーを層別化することを促進することができる。
今回開発したのは「Oracle Health Sciences InForm Advanced Molecular Analytics」で、SaaS型のクラウドサービスとして提供される。臨床試験データを収集・管理する「Oracle Health Sciences InForm GTM」と統合することによって、臨床試験の管理者が臨床試験で集めたゲノムデータを体系的かつ効果的に収集・保存・解析することが可能。製薬企業における症例の層別化、ターゲット志向型の開発手法の導入、臨床試験の規模・期間の短縮による開発コスト削減などの効果をもたらす。また研究者が、分子データを活用した試験後や臨床試験のクロス解析を通じて、新たな適応治療領域を発見することにも役立つという。
一般に、バイオマーカー探索のためのデータ収集は労力のかかる手作業で、スプレッドシートや各種ファイルに散在するデータを集約する必要があった。「InForm Advanced Molecular Analytics」は、臨床データとゲノムデータに同時にアクセス可能で、さまざまなマルチオミックス形式とターゲット遺伝子セットに対応しており、膨大な量の全ゲノム配列情報を処理できる拡張性を備えている。
臨床研究者は、症例の遺伝子プロファイル研究や、「キャンサーゲノムアトラス」のような大規模な公共データセットとの分子データ比較分析に活用することを通して、統計的解析力の向上や解析の効率化を実現できるという。
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<関連リンク>:
米オラクル(Oracle Health Sciences トップページ)
https://www.oracle.com/industries/health-sciences/index.html
米オラクル(Oracle Health Sciences InForm GTM 製品情報ページ)
http://www.oracle.com/us/products/applications/health-sciences/e-clinical/inform-gtm/index.html