EMCジャパンが“データレイク”対応製品を拡充
ビッグデータ時代の基盤技術、大容量ストレージを追加
2015.03.19−EMCジャパンは18日、新時代のストレージソリューションとして推進中の“データレイク基盤”(データの湖)に対応する製品群を拡充したと発表した。従来型のビジネスアプリケーション(信頼性重視)と、ビッグデータを活用した次世代型アプリケーション(アジリティ重視)の両方を統合的に管理・運用できることが特徴。市場の変化に柔軟・迅速に対応した経営を志向する企業にとって、新たな競争力を生み出す源泉になるという。
データレイクは、よりシンプルにデータを格納・管理する手段を提供する。これまでが、目的別のデータを個別に最適化されたストレージに蓄積し、個別の道具で処理したり分析したりしていたのに対し、データレイクは大きな“湖”に大量のデータを蓄積しておき、そこから自由にデータを引き出して活用するイメージだという。(画像参照)
具体的なストレージ製品としては、ファイル主体で活用しつつ蓄積されたデータを分析する目的に適した「EMC Isilon」(アイシロン)、オブジェクト主体で活用するとともに広域展開を得意とした「EMC ECS」(Elastic Cloud Storage)の2つが用意されている。これらをデータレイク基盤で利用することにより、相互に連携のない個別最適化されたストレージがなくなり、管理の簡素化とストレージの利用効率が向上。マルチプロトコルのサポートと次世代アクセス機能により、既存のアプリケーションと新しいアプリケーションの両方に対応してオペレーションの柔軟性を高めることができる。また、共有ストレージの活用とHDFSなどのプロトコルのサポートを通じ、データ変換やコピーを必要としない迅速なビッグデータ分析を可能にするという特徴がある。
現在、「Isilon」には、パフォーマンス重視の「Sシリーズ」、スループット重視の「Xシリーズ」、容量重視の「NLシリーズ」が用意されているが、今回、さらに大容量のディープアーカイブ用途に適した「HDシリーズ」が追加された。新製品の「Isilon HD400」は、「NL400」の2.5倍である最大50ペタバイト(1ラックで3.2ペタバイト)の大容量を実現。センサーデータなど、より利用頻度の低いデータのアーカイブ用途に最適だとしている。
一方の「ECS」は360テラバイトから2.9ペタバイトまで5機種をラインアップしているが、近く72テラバイトのタイプを追加する予定だという。
なお、データレイク基盤に対応したビッグデータ分析ツールとしては、PivotalやClouderaなどがすでに対応している。
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<関連リンク>:
EMCジャパン(データレイク基盤 紹介ページ)
http://japan.emc.com/storage/isilon/data-lake-foundation.htm
EMCジャパン(Isilon 製品情報ページ)
http://japan.emc.com/storage/isilon/isilon.htm
EMCジャパン(ECS 製品情報ページ)
http://japan.emc.com/storage/ecs-appliance/index.htm