アークスパンが創薬研究支援システムを機能強化

データ分析ツールを追加、ベンチケミスト向けに提供

 2015.12.05−アークスパンのクラウドベース創薬研究支援システムの機能が充実してきた。「ArxLab」(アークスラボ)の名称で、Notebook(電子実験ノート)、Registration(化学・生物情報の登録)、Assay(アッセイデータ管理)、Inventory(試薬管理)の4つのアプリケーションが揃い、蓄積されたデータを横断的に検索して解析できる「FTツール」(Filter&Transfer)を新たに提供開始している。ウェブブラウザーだけで利用でき、ワンクリックで英語・日本語・中国語を切り替えることも可能。海外のCRO(医薬品開発受託機関)などとのパートナーシップもスムーズになるという。

 「ArxLab」は、すべてのアプリケーションが統合されており、自然に連携できることが特徴。例えば、電子ノートに反応式を記述すると、自動的にインベントリーに照会して、どの試薬ビンを使うかを簡単に指定することができる。合成実験を行った後も、生成物をレジストレーションし、インベントリーで管理しないと、ノートの最終署名に進まないように設定することも可能。インベントリーで特定の試薬データを編集すると、その試薬を使用した過去の実験データに対して変更が通知されるようにすることもできる。このため、過去のデータを調査する必要が生じた場合でも、高いトレーサビリティーが確保される。

 とくに、新しく追加された「ArxLab FT」は、各アプリケーションのデータベース内のカラム情報を自由に参照することが可能。スキャッタープロットやバブルチャート、ヒストグラムなどの機能を利用し、アッセイデータをさまざまな角度から分析することなどが簡単な操作で行える。スポットファイアーのような高度な機能はないが、ベンチケミストが手元で自由にデータ分析をしたいというニーズにはかなっているという。クラウド上のデータだけでなく、社内データベースから指定したカラムデータをアップロードし、全体を統合して分析する機能も用意されている。

 また、フォームビューと呼ばれる機能も便利で、化合物ごとにどんな試験をしたかを一覧で表示することが可能。レジストリーとアッセイの情報を関連づけてボタンひとつで呼び出すことができる。FTを含むArxLab全体として、中国のCROとのコラボ目的で採用するなど、国内でもいくつかの実績があがってきている。

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<関連リンク>:

アークスパン(トップページ)
http://www.arxspan.com/








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