2015年冬CCS特集:ヒューリンクス
主力製品が機能を強化、きめ細かなサポートを提供
2015.12.03−ヒューリンクスは、研究開発を支援する技術系パッケージソフトウエアを販売。国内外の幅広い製品を取り扱って、来年で設立30周年を迎える。CCS関連でも、定番といえる代表的なソフトを長年にわたってサポートしており、その功績は大きい。
同社が提供する製品としては、米パーキンエルマーの化学者向け研究ツール「Chemシリーズ」、米ガウシアンの非経験的分子軌道法パッケージ「Gaussian」が中心。それに加え、最近では創薬支援ソフトのラインアップを強化しており、英オプティブリアムや英クレセットの製品群が注目されている。
とくに、Chemシリーズは最新のバージョン15の出荷が始まったばかり。構造式の作成、分子モデリング、化合物情報の管理など、化学者に必要なツールを集めたスイート製品で、最新版は「ChemOfficeプロフェッショナル」「ChemDrawプロフェッショナル」「ChemDrawプライム」の3つにパッケージが集約された。以前のバージョンを使用しているユーザーは、どのパッケージにアップグレードするか迷うケースも考えられるため、同社ではきめ細かく情報を整理して提供していくことにしている。
一方、英オプティブリアムの「StarDrop」も、最新バージョン6.2が11月末にリリースされた。最適な特性のバランスを持つ医薬化合物を素早く設計するためのソフトウエアスイートで、リード化合物の探索と最適化を大幅にスピードアップする機能を備えている。今回の最新版は、Linuxサーバーで動作する計算モジュールを64ビット環境に対応させた。大量の構造を発生させたり、物性計算を行ったりする処理が大幅に高速化されている。早くも来年の前半には次のバージョンアップが予定されており、新機能も多く盛り込まれることになるという。
一方、クレセット製品は、分子フィールドという独特の視点で生物学的活性や物性、分子間相互作用などについて新たな洞察を提供するもの。リガンドベース分子設計のための「Forge」、メディシナルケミスト向け3次元分子設計ツール「Torch」、生物学的等価体による探索を支援する「Spark」、リガンドベースバーチャルスクリーニングを行う「Blaze」といったプログラムで構成される。これらも10月に機能強化され、さまざまな新機能が付加された。