2016年夏CCS特集:パトコア

次世代基盤製品が好調、法規制チェックも実績拡大

 2016.06.23−パトコアは、昨年1月から体制を変え、システムインテグレーターのマネージメントサービス(MSC)の100%子会社として新たなスタートを切った。その1年目は非常に好調で、ケムアクソン(ハンガリー)製品でいわゆる“ポストISIS”市場の多くの案件を獲得、電子実験ノート向けの化合物法規制チェックシステム「CRAISチェッカー」もさらに実績を拡大した。

 ケムアクソン製品は、独自のケミストリーエンジンをコアにしたケムインフォマティクススイート。ISISローカルデータベースの機能を完全に再現することにより、ポストISIS市場で大きな存在感を示した。次世代プラットホーム製品である「PLEXUSスイート」を組み合わせるケースも多く、単純な置き換えではなく、プラスアルファの機能を実現したことでユーザーからの評価も高い。

 PLEXUSスイートは完全なウェブベースであり、外部パートナーとの連携を基本とするオープンイノベーション時代に最適な機能性を提供するもの。クラウドも前提となっており、急ピッチで機能強化が図られている。例えば、バイオモレキュールツールキットがAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)として提供されており、生体高分子の標準フォーマットであるHELMに対応した情報管理が可能。低分子から生体高分子まで一元的に登録することができ、配列と構造を変換することも可能。

 一方、自社製品の「CRAISシリーズ」の中では、化合物の法規制チェックを行うCRAISチェッカーの注目度が高い。国内では、富士通が取り扱うパーキンエルマーの電子実験ノートと組み合わせて導入されるケースが多いが、富士通が正式にビジネスパートナーとなったことでそれがさらに加速した。また、海外ではケムアクソン社が「コンプライアンスチェッカー」の名称で販売しており、すでにメガファーマへの導入実績も出てきているという。


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