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CCS特集2016冬：ヒューリンクス
最新バージョンを提供へ、講習会などサポートに全力
2016.12.06−ヒューリンクスは、化学・医薬の研究開発を支援する定番のパッケージソフトを多数ラインアップし、高度化するユーザーニーズに応えている。
とくに来年に向けては、米ガウシアンと米パーキンエルマー製品の最新バージョンの提供とサポートに全力をあげる方針。７年ぶりにバージョンアップした汎用量子化学計算ソフト「Gaussian 16」（ガウシアン）と、化学・バイオ研究者必携の「ChemOfficeシリーズ」（パーキンエルマー）のバージョン16が近く提供開始される。
Gaussian 16については、時間依存密度汎関数法（TD-DFT）での振動計算、遷移状態最適化計算、IRC計算が強化され、EOMCC（Equation-of-Motion Coupled-Cluster）での構造最適化計算も可能になった。また、パフォーマンス面ではGPU（グラフィックプロセッサー）がサポートされるほか、CCSD（Coupled-Cluster Singles and Doubles）の繰り返し計算の際のメモリーアルゴリズムが最適化されるなど、計算効率が高くなっている。
純正のGUI（グラフィカルユーザーインターフェース）ソフトである「GaussView 6」も、高度な機能を効率的に使えるように大幅にグレードアップされており、複数配座のスペクトルの重ね合わせ表示、非調和の振動スペクトルおよび基準振動モードの表示などの機能強化が実施された。
同社は、GaussianとGaussViewの初級講習会を実施し好評を得ているが、それも新バージョンを使った講習に切り替えていく予定。毎回、受講者からは中・上級の内容での講習を希望する声があがってきており、そちらは個別の研究内容に合わせたカリキュラムをオンサイトで実施する場合が多いという。
一方、ChemDraw／ChemOfficeバージョン16もいくつかの追加機能が注目されている。１つは電子実験ノートの「ChemDraw E-Notebook」。前バージョンにバンドルされていた「Elements」の後継製品に当たり、オンプレミスでノート機能を活用できる。２つ目は「ChemDraw Cloud」で、クラウドサービスによってウェブブラウザーでChemDraw機能を利用することが可能。ChemDrawがインストールされていないマシンからでも、クラウドにログインすることで分子構造を作図し、クラウドに保存することができる。
そのほかでは、英オプティブリアムの「StarDrop」が今年バージョンアップされている。開発元は外部ベンダーが開発した機能を組み込むスタイルでの開発に力を入れてきており、最新版では独バイオソルブIT社が開発した「SeeSAR」機能がリリースされた。来年も、同様のかたちで新機能が追加される予定があるという。