CCS特集2016冬:日本ケミカルデータベース

アジア各国のSDS作成、タイ向けの登録で引き合い

 2016.12.06−日本ケミカルデータベースは、化学物質情報や化学物質に関する法規制情報の提供で実績のあるベンダー。とくに、化学物質の表示および安全データシート(SDS)を作成するためのソフト販売やサービス提供が主力だが、今年から発売した自社製品の「UniversalGATE」が好調に推移している。

 これは、海外向けのSDSを作成するためのソフト。まず、日本国内の法規制に基づくSDSを作成し、それを基点に海外各国の言語、法規制、GHS(化学品の分類および表示に関する世界調和システム)分類、様式に従ったSDS原案を作成する機能を持っている。現在、中国、韓国、台湾、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシア、シンガポールの8カ国に対応しているが、さらにEU(フランス、ドイツ、イギリス、スペイン、ポーランド、ポルトガル、オランダなど)および北米(アメリカ、カナダ)への対応も予定している。

 国内29法規、製品評価技術基盤機構(NITE)公表のGHS分類結果のほか、許容濃度、管理濃度、国連番号などのデータを搭載しており、面倒な調査なしで簡単にSDSを作成することができる。海外法規に関しては、同社が販売権を持つLOLIデータベースを利用しているため正確な情報が得られる。保守契約をすれば、これらのデータは常に最新の状態に保たれるため、コンプライアンスの点でも安心できるという。

 とくに、タイにおいて既存化学物質の国家インベントリーが作成されることになり、今年末までに登録を済ませる必要があることから、かなり多くの引き合いを得た。現地当局の動向なども引き続き調べており、それらの情報提供でもユーザーから高い評価を得ているようだ。

 また、同社では、このほかにもSDS作成向けに、基礎情報を調べるためのインターネットサービス「ezCRIC」「ezADVAMCE」、クラウド上でSDSを作成できる「ezSDS」、本格的な企業向けサーバーシステム「GHSロジスト」をラインアップ。グローバル対応SDS作成用には米WERCSのシステムを提供している。


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