CCS特集2017年夏:アークスパン
クラウド上で研究連携、インベントリー管理を強化
2017.06.21−アークスパンは、クラウドで利用できる次世代創薬研究情報管理ソリューション「ArxLab」(アークスラボ)を開発。電子実験ノート、化学・生物情報の登録・管理、アッセイデータ管理、インベントリー管理、データ解析−などのアプリケーションが統合されており、社内で稼動している既存システムとの連携・統合も容易なことから、国内でも順調に導入実績を重ねてきている。
とくに、外部パートナーとの研究コラボレーションの際に有効で、社内のシステムを変更せず、短期間でサービスを立ち上げて、パートナーとの情報のやり取りをクラウド経由で安全に行うことが可能である。
クラウドサービスであるため開発スピードが速く、機能強化が頻繁に行われることも利点。最近では、今年2月にバージョンアップが行われ、インベントリー管理機能が大幅に強化された。基本的な機能は、試薬管理、サンプル管理、プレート管理だが、バイオ医薬品向けのアイテムも簡単に定義して管理できるようになったという。
細胞株(セルライン)なども購入したままのボックスやプレートのグリッドイメージで管理できるほか、データフィールドの設定も自由で、データタイプをファイルに指定すれば画像の登録も容易。ドロップダウンメニューをフィールドと紐づけたり、Javaスクリプトを埋め込んで計算値をフィールドに書き戻したりすることも簡単に設定できる。データを登録したフォルダー単位でアクセス権限などのセキュリティを設定することができ、安全にデータ共有が行える。
現在、生物系情報はエクセルなどで個別に管理されているケースも多いことから、ノートやレジストリーとの連携で統合管理する方法を提起しつつニーズを掘り起こしていく計画だ。