CCS特集2017年夏:コンフレックス
配座ソフト夏に最新版、G16との連携強化で高評価
2017.06.21−コンフレックスは、自社開発の配座空間探索プログラム「CONFLEX」を中心に、米ガウシアンの分子軌道法計算プログラム「Gaussian」、米カリフォルニア大学の分子動力学法プログラム「AMBER」、米パーキンエルマーの「ChemOffice/ChemDraw」など、計算化学ソリューションを提供。受託解析を含め、専門的なサポートで高い評価を受けている。
CONFLEXは、今年夏にメジャーバージョンアップを計画。プログラマーを増員して開発を急いでおり、このところ強化している結晶機能の追加・充実を図っている。英ケンブリッジ結晶学データセンター(CCDC)で開催された結晶構造探索コンテストで良い成績を収めた実績も評価され、ユーザーの関心も高まっている。また、次期バージョンではGaussian16との連携をさらに強化し、量子化学計算を適用することで、金属原子を含む系など力場パラメーターが欠けている場合でも配座解析が行えるようにするという。
そのGaussian16は、今年1月にリリースしたが、ヘビーユーザーが早々にバージョンアップしたほか、GPU(グラフィックプロセッサー)がサポートされたことへの関心も高い。専用GUI(グラフィックユーザーインターフェース)ソフト「GaussView」がかなり使いやすいことも評判になっている。
CONFLEXとGaussianは連携することでさらに価値を発揮する。計算したい分子構造の配座が異なると、計算結果が大きく変わってしまうためだ。講習会において、スペクトル予測をさせて配座ごとにチャートを重ねてみるとその結果は一目瞭然で、精密な配座解析を踏まえて量子化学計算を実行することの重要性をはっきり認識できるという。講習会は、この両ソフトを連携させるものと、Gaussian単独、AMBER単独でのものを、毎年東京と神戸で開催しており、これにも多くのユーザーを集めている。
また、CONFLEXについては海外展開も強化してきている。米国に支社を構えているほか、中国に2社、インドで2社の代理店と販売契約を結んでいる。とくに、インドは今年4月に1社増やしたばかりで、今後の普及が期待される。