CCS特集2017年夏:ドットマティクス

電子ノートの機能充実、参照系の大型更新でも実績

 2017.06.21−ドットマティクスは、医薬品研究開発におけるインフォマティクス系の完全ウェブベースシステムを提供。日本支店の人員も増強し、5月には日本語のホームページも立ち上げた。化合物情報の登録・参照系を中心にしたいわゆるポストISIS市場の刈り取りを進めるとともに、電子実験ノートなどソリューションの横展開を図っていく。

 同社は、データ連携・照会・レポーティングのための「BROWSER」、対話的にデータ解析・可視化を行う「VORTEX」を武器に、データ登録の「REGISTER」、生物情報を扱う「BIOREGISTER」、サンプル管理の「INVENTRY」、アッセイデータ管理の「STUDIES」、電子実験ノート「STUDIES NOTEBOOK」などのアプリケーションを揃えている。

 ウェブベースであるため、オンプレミスでもクラウドでも共通にシステムが利用でき、実際に350社の導入企業のうち、約半数はクラウド(アマゾンウェブサービス)上で運用しているという。また、プログラムはすべて1つのソースコードで書かれており、法規制対応のコンピューター化システムバリデーション(CSV)の際にも効率が良い。

 最近では、とくにポストISISで実績をあげてきており、小野薬品工業から参照系システムをリプレースした事例が注目されている。数百ユーザーという大規模導入であり、この3月末から順調に稼働しているということだ。

 同社ではこうした実績をテコに、電子ノートの採用拡大を図る計画。合成実験ノートとして、コンビケム合成、プロセス合成、有機合成など業務ごとにテンプレートを用意しており、それぞれ進捗を管理できる機能も備えている。実験の開始から署名してノートを閉じるまで、プロセスのタイムラインを表示することができるため、外注先での試験の実施状況も一目で把握することが可能。とくに、データがたまってきてもパフォーマンスが変わらず、常に高速に動作することでも評価が高い。

 さらに、抗体医薬や核酸医薬などの研究に対応したノート機能も充実を図る。BIOREGISTERやVORTEXと連携させることで、シーケンスに化学修飾を加え、可視化させながら評価データを解析するといった作業も簡単に行える。


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