CCS特集2017年冬:アフィニティサイエンス

分子設計支援で多彩な製品、MD関連の新ソフトも

 2017.12.05−アフィニティサイエンスは、科学研究支援ソフトウエアの輸入販売や、国内で行う受託研究サービスを中心に、コンピューター支援による薬物設計と材料設計の実用化を推進。インシリコスクリーニングなどの既存製品も着実に実績を拡大しているが、新しいソフトへの取り組みも積極的に行っている。

 現在主力になっているのがオーストリアのインテ・リガンド社が開発している「Ligand Scout」で、最新バージョン4.2が11月にリリースされたばかり。ファーマコフォア(薬理作用団)モデルに基づくインシリコスクリーニングのための統合的な機能を備えており、先ごろハンズオン形式のワークショップも開催された。

 最新版では、リガンドベースのファーマコフォアモデリング機能が強化されたほか、外部の分子動力学エンジンへの対応として、これまでのCHARMMに加え、GROMACSやAMBERをサポート。対話式のチャート機能なども追加されている。

 また、伊コデ・ケモインフォマティクス社の分子記述子計算ソフト「DRAGON」も引き続き好調。計算できる記述子が5,270種類とケタ違いに多いため、AI(人工知能)や機械学習に関係したモデル構築に利用できるとして注目を集めている。

 一方、新製品としては、豪ニュークレイクス社の「Peak Trace」「Qual Trace」の販売を開始する。DNAシーケンサーのための高機能なデータ解析・データ管理ソフトで、中小規模の施設向けで実績が多い。来年に予定されている次期バージョンで次世代シーケンサー(NGS)にも対応するという。

 加えて、英ACELLERA社の分子動力学(MD)製品群を取り扱うことになった。GPU(グラフィックプロセッサー)に対応した生体分子向け高速MDエンジン「ACEMD」、MD計算を用途に応じて自動化できる「HTMD」、クラウド環境で手軽にMD計算を実行できる「AceCloud」などの製品を提供している。


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