CCS特集2017年冬:ヒューリンクス

最新バージョンの需要好調、開発元とセミナー開催

 2017.12.05ヒューリンクスは、国内外から研究開発を支援するソフトウエアを見い出し、国内ユーザーに提供。長年積み重ねたノウハウをもとに、豊富な実績を築いている。

 化学・材料、医薬・バイオ系では米パーキンエルマーの「ChemOffice & ChemDraw シリーズ」、米ガウシアンの「Gaussian」が主力。とくに、今年1月にリリースされた最新版の汎用量子化学パッケージ「Gaussian 16」は、7年ぶりのバージョンアップとあって注目度が高く、今年度の売り上げへの貢献はかなり大きいという。初心者向けの講習会も定期的に開催してきており、ユーザーから好評を得ている。

 また、「Chemシリーズ」は、最新バージョン17のリリースが11月半ばから開始されている。歴史がありかなり成熟しているソフトだが、生体高分子向けのHELM表記法への対応、構造式作図を効率化するホットキー機能の強化など、いくつかの拡張がなされている。

 一方、来年に向けては、英オプティブリアムの創薬支援ソフト「StarDrop」の紹介に力を入れる方針。創薬分子設計のための総合プラットホームとして機能強化されてきており、他社製のツールとの相互補完的な連携が広がっている。例えば、知識ベース毒性予測機能を提供する「Derek Nexus」(Lhasa社)、三次元表示によってリガンドとタンパク質の結合状態の理解を深める「SeeSAR」(バイオソルヴIT社)などが利用できる。

 基本的に外部のソフトやデータベースとインターフェースが取りやすい仕組みが組み込まれており、開発元はそのようなシステム構築やコンサルティングサービスが急成長して、今年は売り上げが倍増のペースだという。ヒューリンクス側でも「StarDrop」を核にした接続・連携ニーズに応える準備をしているほか、来年には開発元と協力して本格的なセミナー開催も計画している。

 そのほか、結晶構造や分子構造を可視化する「Crystal Maker X(テン)」が今年7月にリリースされている。英クリスタルメーカー社の製品で、ソースコードがすべて書き換えられ、最高レベルのレンダリングを実現できる高性能グラフィックエンジンが使用されている。1,000種類を超える構造ライブラリーが内蔵されているほか、ユーザーデータを統合することも可能。


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