モルシスが化学物質安全性評価ソリューション
“ICH M7”リスク評価に対応、毒性データベースも装備
2017.12.09−モルシスは、化学物質の安全性評価とリスク管理のためのソリューションを発売した。独モレキュラーネットワークスと米アルタミラが共同で推進している“MN-AM”ブランドで開発された製品で、毒性・安全性データベース「ChemTunes」、毒性予測システム「ToxGPS」から構成される。日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)が定めた医薬品変異原性不純物ガイドライン(M7)に対応したリスク評価と管理をワークフローに沿って行う機能を持っている。
MN-AMは、アルタミラがモレキュラーネットワークスを買収してはじめた共同事業で、チェー・ヤン社長(Chihae Yang)が両社の経営を統括している。医薬品や化粧品関係で欧米の規制当局や研究機関などと共同研究を長く進めてきており、製品はすでに150サイト以上の導入実績をあげている。
まず、「ChemTunes」は毒性研究・化合物リスク評価のための高機能データベースで、ヒトの健康に関するエンドポイントを8つのカテゴリー(反復投与試験、遺伝毒性、発がん性、生殖・発生毒性、急性毒性、皮膚感作性、炎症、光毒性)に分類し、規制機関のドキュメントや文献などからデータを収録している。安全率、暴露幅、参照用量、無毒性量、1日摂取許容量、不確実係数、標的部位、重大影響、規制機関、年を含む安全性評価指標がまとめられている。データ更新は年2回。
一方、「ToxGPS」はこのデータベースとリンクできる予測システムで、“ICH M7”で対象となる変異原性(Ames試験)だけでなく、さまざまなエンドポイントの予測に活用できる。M7で求められている知識ベースと統計ベースの2種類の予測手法に1本で対応していることが特徴。
M7においては、まずデータベースで医薬品に含まれる不純物を特定し、クラス分けと許容摂取量などを定義したあと、データがない物質については予測による評価を実施する。こうした一連のワークフロー機能が搭載されている。エビデンスの重み付け(WoE)手法に基づく管理が可能になるという。
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モルシス(MN-AM 製品情報ページ)
https://www.molsis.co.jp/lifescience/chemtunes-toxgps/