日本テラデータが企業のAI活用を支援するサービス提供
業界別ユースケースと高度なノウハウ、製造業向けIoT関連で導入活発
2017.12.23−日本テラデータはこのほど、エンタープライズAI(人工知能)戦略に関するプレスブリーフィングを開催した。すでにグローバルで100社以上の顧客とのプロジェクトを実施、1,000人以上のコンサルタントを揃えており、実際のユースケースを多く蓄積してきているという。これらのノウハウを具体的なサービスをとして体系化したのが「Agile Analytics Factory」で、データサイエンスのスキルとアナリティクスの専門知識をサービスとして提供するもの。2017年度の国内ビジネスとしては、予算を70%上回る好調さで推移しており、とくに製造業での導入が活発化している実態を明らかにした。
同社が260社のグローバル大手企業を調査したところ、80%がすでにAIを実装済みだったという。ビジネスリーダーの3人に1人は、今後3年間にさらなるAIへの投資が必要だと考えており、とくに収益増加とコスト削減/効率性向上に期待しているという回答が多かった。また、AIソリューションの導入判断、構築、実装に関するスキルを持つ人材が十分にいると答えた企業は28%にとどまった。
現在、同社は7つの領域でエンタープライズAI戦略を展開中(画像参照)。国内においては、足もとではレコメンデーションエンジンやカスタマージャーニー、需要予測といった領域は比較的小規模なプロジェクトが多く、最も売り上げに貢献しているのはPAM/IoTとコンピュータービジョンだという。とりわけ、IoTを利用した故障・障害予測の分野が活発なようだ。来年もこの傾向は継続するが、新しい市場として金融関係の用途を狙いたいとしている。
すでに、グローバルでは製造業で50以上、金融業で200以上、小売業で150以上、通信業で100以上のユースケースがある。これらを含めたノウハウをあらためて体系化し、AIを活用したビジネス成果を短期間で達成するためのサービスが「Agile Analytics Factory」。高度なアナリティクスおよびデータサイエンスをビジネス応用するためのユースケース運用、データガバナンス、反復利用可能な分析プロセスの作成などの課題をエンドツーエンドで支援する。
具体的なサービスメニューは、4つのAIサービスを含む22種類を用意しており、アナリティクス戦略に関するアドバイスおよびロードマップ策定から、多様な分析エコシステムの設計、実装、ビジネス価値を最大化するためのアナリティクス環境の最適化、運用までをサポートする。
また、「AnalyticOps Accelerator」として、AIの開発・テスト・実装・メンテナンスを支援するフレームワークを提供する。これには、業界固有の新しいユースケースと価値の高いデータソースがサポートされているため、業界特有の課題に速やかに適用することが可能。IoTセンサーフィードなどの新型のデータソースと従来型のデータソースをすばやく統合するなど、戦略的なアナリティクスを短期間で実施することができる。
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