2018年夏CCS特集:ヒューリンクス
量子化学など主力製品好調、薬事関連文書管理も注目
2018.06.20−ヒューリンクスは、科学技術系パッケージソフトウエアを幅広く取り揃え販売するとともに、ソフトウエアのカスタマイズやアプリケーション開発なども推進。さまざまな顧客ニーズに応えている。
とくに、CCS関連では米ガウシアンの量子化学計算ソフト「Gaussian」、米パーキンエルマーの化学研究者向け統合ソフト「ChemOffice/ChemDraw」が主力。昨年、最新バージョンのGaussian 16がリリースされたが、年間を通じて安定した注文があり、バージョンアップに際してハードウエアの更新やセットアップにともなう需要もあって好調に推移した。Chemシリーズも、企業向けに十本単位で売れるケースが多い。構造式作図ソフトはフリーのものがネットで入手できるが、ライセンス管理やサポートの面で、Chemシリーズには企業から根強い需要があるという。
同社は、英オプティブリアムの創薬支援ソフト「StarDrop」など、製薬業向けに多くの製品を提供しているが、毛色の変わったところでは、自社開発パッケージの「新旧文書」が人気になっている。これは、ワードやエクセルの新旧の文書を比較して対照表を自動的に作成するソフト。文書を更新するたびにバージョン管理をするソフトはあるが、変更点だけをリストアップする機能は他にはなく、薬事関連の文書管理で使われるケースが増えている。他システムとの連携が可能なサーバー版も用意されており、複雑な約款の文書がともなう金融・保険業でも注目度が高い。
また、5月からスタートしたEUの一般データ保護規則(GDPR)への対応にも関心が高まっており、英ベヘラ社のクラウド基盤エンタープライズファイル共有システム「Strage Made Easy」への引き合いが増えているということだ。