2018年夏CCS特集:日本ケミカルデータベース

クラウド型サービスが人気、SDSの作成をサポート

 2018.06.20−日本ケミカルデータベースは、化学物質情報や化学物質に関する法規制情報をデータベース化。さまざまな製品やサービスを通して業務に役立つソリューションを提供している。とくに、化学物質の表示および安全データシート(SDS)作成に利用されており、受託作成サービスも実績を伸ばしている。

 最近、SDS作成支援では、クラウド型のサービスに人気が集まっている。なかでも、富士通九州システムサービスと共同で運営している「ezSDS」はクラウド上で手軽にSDS作成を行うことが可能。今年から英語訳を出力できる機能が追加された。これは、英語のSDSとしてそのまま使用できるものではないが、国際輸送時の記載事項の確認や、海外法人が現地の法規制に対応したSDSを作成する際の参考情報として使えることから評価が高い。今年になって、契約者も伸びているという。

 また、海外法規を検索できる「LOLIデータベース」(米ケムアドバイザー)も、自社のサーバーにインストールせずにクラウドで利用できる「LOLIインザクラウド」を本格的に紹介しはじめた。顧客側もクラウドへの抵抗感がなくなってきており、引き合いは好調だ。

 国内向けSDSを海外各国のSDS原案に変換できる自社サービス「ユニバーサルゲート」も順調で、将来的にはこれもクラウドに移行することを検討中だという。現在は、中国、韓国、台湾、マレーシア、タイ、ベトナム、インドネシア、シンガポールといったアジア圏に加え、EU(フランス、ドイツ、イギリス、スペイン、ポーランド、ポルトガル、オランダ)および北米(アメリカ、カナダ)に対応。さらに、ブラジル、メキシコ、オーストラリア、ニュージーランドも準備中である。

 さらに、韓国ケムトピアと共同で、産業安全保健法や化学物質管理法をはじめとする韓国の主要12法規を網羅したデータベースを作成している。韓国政府の最新の動きをカバーしているため、広く関心を集めそうだ。

 そのほか、化学品の関連した緊急事故に多言語で24時間/365日体制で即応する「ケアケム24」への問い合わせも増えている。SDSの緊急連絡先に指定できるので、万一の場合も安心だという。


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