日本マイクロソフトが延長サポート終了で中小企業支援
最新デジタル技術への移行促進、キャッシュバックキャンペーンも
2018.10.18−日本マイクロソフトは17日、Windouws 7とOffice 2010の延長サポート終了まで2年を切ったこの時期に、中小企業が最新のデジタルテクノロジーに移行するための支援策に取り組むと発表した。パートナーと共同で最新PCへの切り替えを促すとともに、クラウド活用による経営力強化セミナーと題して、11月から10都市を全国キャラバンする。2020年10月までに、Windows 10の導入率90%以上、中小企業の「365」ユーザーを10倍にすることを目標にしていく。
延長サポートは、Windouws 7が2020年1月14日、Office 2010は2020年10月13日に終了する。Windows XPサポート終了時の混乱を教訓に、今回は早めに告知を進めてきており、同社の調査で大企業は95%がすでにWindows 10への移行に向けた準備を開始、またクラウド利用率は92%に達している。自治体も、県レベルでは97%がWindows 7サポート終了時期を認知しているほか、市や特別区においても95%がサポート終了を認知ずみ。ただ、中小企業については、サポート終了を認知している割合が57%と低く、グループウエアの活用比率もわずか12%にとどまっているのが実情だという。
とりわけ、地方の中小企業はクラウド利用が遅れており、東京の中小企業の約半分で、20ポイント以上の差があった。また、マイクロソフトがアジア14ヵ国で実施した調査では、働く環境のデジタル化への取り組みで、日本企業が飛び抜けて遅れている実態をあらわしたということだ。例えば、社員のデジタルスキルのギャップ解消に経営者がコミットしているのはアジア全体では32%だが日本は5%。職場のデジタル化に向けて会社が準備できているかでは、アジア全体が48%なのに対し、日本はわずか7%だった。
PC更新のサイクルも、日本は5.4年。アメリカ4.5年、グローバル4.3年、アジア5.0年に比べて長い。同社では、4年以上使用したPCは、4年未満のものに比べて故障率が3.4倍になり、動作が遅くなるなどの時間ロスも含めると、4年以上経過したPC1台当たり35万円近くの損失が生じているという。ITをコストとみる日本企業の考え方にも原因があり、最新のデジタルテクノロジーを活用することが働き方改革にもつながると訴えている。
そこで、延長サポート終了を機に狙っているのが、Windows 10とOffice 365、あるいはMicrosoft 365への切り替え。PCとスマートフォンがスムーズに連携することで、業務を効率化し働く人をエンパワーすること、クラウドとAIの力を生かしてセキュアな環境を実現できることなどのメリットを享受してほしいということだ。
中小企業を対象とした具体的な取り組みとしては、早期導入企業向けキャッシュバックキャンペーンを12月21日まで実施する。これは、Microsoft 365 Businessはユーザー1人当たり1万円、Offics 365 Business Premiumで1人当たり3,000円をキャッシュバック(最大100人まで)するというもの。また、タレントの稲村亜美さんをアンバサダーに起用し「中小企業お助け隊」を結成。11月9日の札幌を皮切りに、仙台、金沢、名古屋、大阪、広島、香川、福岡、熊本、沖縄をまわり、「クラウド活用による経営力強化セミナー」を実施する。札幌、大阪、福岡には稲村さんも姿を見せる予定だ。
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<関連リンク>:
日本マイクロソフト(最大100万円キャッシュバックキャンペーンのページ)
http://aka.ms/cashback2018
日本マイクロソフト(中小企業お助け隊の全国10都市キャラバンのページ)
http://aka.ms/smbotasuke