クラリベイトが特許をベースに革新的な企業トップ100を選定

日本が国別最多の39社ランクイン、AI/5G分野が急成長

 2019.01.24−クラリベイト・アナリティクスは23日、知的財産・特許分野で最も革新的な企業・機関を独自の基準で選び出した「Derwent Top 100 グローバル・イノベーター 2018-19」を発表した。100社のうち米国と日本で72%を占めているが、とくに日本は国別で最多の39社が選出され、前回に引き続き(前回も39社)イノベーションの先進地域としての地位を占める結果となった。また、アジアからは前回よりも3社多い48社が選ばれており、世界のイノベーションの中心がアジアにシフトしてきていることを示唆しているとされた。

 このトップ100のリストは、クラリベイトが提供している世界最大の特許データベース「Derwent World Patents Index」、特許調査・分析プラットホーム「Thomson Innovation」、特許引用情報の「Derwent Patents Citation Index」を使用し、特許出願件数、出願した特許の登録率(成功率)、米日欧中の4大主要市場に同時出願したなどのグローバル性、他社の発明の中でその特許がどれほど引用されたかの影響力−の4つの評価基準を過去5年間のデータ(グローバル性のみ過去3年間)で分析し、スコアの高い100社を選び出したもの。

 今回で8回目に当たるが、8年連続で選ばれている企業・機関が35社あり、そのうち日本企業が14社含まれている。国別では、日本39、米国33のあとは、フランス7、ドイツ4などと続く。中国は前回から2社増えて3社となり、5位タイにランクイン。台湾も1社増えて3社となり、韓国の3社と合わせてアジア地域の増加につながった。

 業種別では、ハードウエア・電子部品製造が1社増えて35社(日本12社)と最大。以下、製造・医療機器製造が1社増加の15社(同9社)、化学工業・化粧品が2社減の10社(同7社)、自動車関連製造が増減なしの7社(同6社)、航空宇宙工業・防衛が3社増の6社(同1社)、家電製品製造が増減なしの6社(同3社)などとなっている。傾向としては、人工知能(AI)と5Gモバイル通信の2分野が急成長しており、31社がポートフォリオの重要部分としてAI関連の発明を保有している。

 また、今回初めてランクインした企業が7社あり、中国のBYD(自動車関連製造)、米シスコ(ハードウエア・電子部品製造)、JFEスチール(製造・医療機器製造)、ロシアのカスペルスキー(ソフトウエア)、三菱ケミカル(化学工業・化粧品)、台湾のクアンタ・コンピュータ(ハードウエア・電子部品製造)、中国のシャオミ(ハードウエア・電子部品製造)。日本から初受賞した2社はとくに特許の成功率でスコアが高かったようだ。中国企業は影響力で高いスコアを出した結果の受賞となった。

 なお、日本からランクインした39社は写真に掲載したとおり。このうち、キヤノン、富士通、日立製作所、本田技研工業、NEC、日東電工、NTT、オリンパス、パナソニック、セイコーエプソン、信越化学工業、ソニー、東芝、トヨタ自動車−の14社が8年連続で選出されている。




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クラリベイト・アナリティクス(Top 100 グローバル・イノベーターの詳細レポートダウンロードページ)
http://discover.clarivate.com/2018-Top100-en


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