CCS特集2019年夏:ヒューリンクス
民間企業向けの導入増加、論文不正防止の新ソフトも
2019.06.21−ヒューリンクスは、知的創造性を支援するという理念のもと、研究開発を支援するソフトウエアを国内外から見い出し、パッケージ販売を行うだけでなく、ソフトのカスタマイズやアプリケーション開発などのニーズにも対応。取り扱うパッケージソフトは60種以上に及ぶが、化学・バイオ分野では計算化学ソフト「Gaussian」(米ガウシアン)、化学研究向け統合ソフト「ChemOffice/ChemDraw」(米パーキンエルマー)に加え、「Q-Chem」「CLiDE」「StarDrop」「Crystal Maker」「Crystal Studio」「GeneInspector」など多くの製品を揃えている。
なかでも、最近とくに好調なのがChemOffice/ChemDraw。大学教育などでも定番のソフトだが、このところ民間企業向けの導入実績が伸びている。PC環境の更新に合わせて、最新バージョンに入れ換えるケースが増えているようだ。とくに、最上位のChemOfficeプロフェッショナルは、クラウド版の電子実験ノート「Signals Notebook」の年間使用権が付加されているため、おすすめのエディションになっているという。
一方、新たな製品として、今年夏に論文不正を防止するソフトを発売する計画。欧州で開発されたソフトで、出版された学術論文やネット上のウィキペディアなどから文章がコピーされていないかを高速に調べ、似ている表現やその類似度などを示すことができる。クラウドを利用していることもあり、既存ソフトで一晩かかるような照合を、わずか十数分で終わらせることができるという。
また、クラウドベースのファイル共有システム「Strage Made Easy」は、4K・8K映像などの大容量ファイルの高速転送機能が注目されている。普通のインターネット回線で1テラバイトの転送が20分ほど。設計データや、科学技術計算の入力ファイルなどの扱いにも適していると思われる。