CTCが自然言語のテキストから知識を引き出すAIプラットホーム
米Quidのクラウドサービス提供、製薬業でも利用例
2018.04.02−伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、米Quid(本社・カリフォルニア州)とパートナー契約を結び、自然言語からなるテキスト情報を読み込んで分析できる人工知能(AI)プラットホームの提供を開始した。テキストの関連性の特定と分析を行い、それをネットワークマップとして視覚化することが可能。経営判断や事業戦略の策定、商品開発における市場や競合の研究、M&Aやアライアンスを目的とした企業調査、マーケティングでの消費者動向の把握など、さまざまな用途で活用できる。とくに、製薬業での事例が豊富なようだ。
近年、モバイルデバイスやソーシャルネットワークサービス(SNS)の普及により、大量の情報がネット上に蓄積されるようになっているが、大半が自然言語からなるテキスト情報であるため、そこから重要な情報を抽出することは難しかった。米Quidは、自然言語処理や深層学習などのAI技術に優れたベンダーで、ニュースやブログ、企業・特許データベースなどを対象にした解析プラットホームを提供。調査トピックに関連するカスタムデータも加えて検索対象とすることができ、インタラクティブな視覚化エンジンを用いて、新しい気づきや発見を獲得することが可能となっている。
とくに、テキストの関連性を特定し分類したネットワークマップは、ワンクリックで散布図、バーチャート、ヒストグラム、ヒートマップなどの型式に変更できる。また、独自の感情分析ツールも備えており、膨大な学習データをもとに肯定的な意見か否定的な意見かをAIが判断する。加えて、影響力のある人物・組織を特定し、ソーシャルメディアへの核酸に基づくマーケティング効果の測定も可能だという。
サービスはクラウド上で提供されており、英語のデータソースとして、業界や技術情報を掲載したニュースやブログ、投資や買収情報を含んだ企業データ、グローバル特許情報が用意(日次更新)されている。ユーザーはこれらのソースを利用したり、自前のコンテンツを加えたりして、全体を横断的に検索・分析することができる。
製薬業においては、開発からマーケティングにわたる医薬品のライフサイクルで利用可能。患者と医療従事者の隠れたニーズの発見や、技術力・市場優位性に基づく提携先の探索・特定などが行える。CTCでは、Quid技術の導入支援、トレーニング、保守サポートなどを通し、カスタマーサクセスサービスを提供していく。
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