富士通九州システムズが「DDI Simulator」最新バージョン2.6発売
肝臓OATPs阻害モデルを世界初搭載、体験セミナーも開催
2019.06.21−富士通九州システムズ(FJQS)は、薬物相互作用シミュレーションソフト「DDI Simulator」の最新バージョン2.6を開発、7月18日から販売開始する。医薬品開発過程で利用できるソフトで、薬物の併用投与時に薬効・副作用発現の変動を引き起こしうる薬物動態学的相互作用の程度を、薬物動態パラメーターの情報に基づいて予測することができる。とくに、今回の最新版はトランスポーター関連機能が強化されており、肝臓OATPs(organic anion transporting polypeptide)阻害モデルを商用ソフトとして世界で初めて搭載したという。同日には、新バージョン体験セミナーを都内で開催する。
「DDI Simulator」は、併用時に他の薬物の影響を受ける被相互作用薬の挙動を、生理学的薬物速度論モデルを用いたシミュレーションにより、定量的かつ高精度に予測することが可能。最新のバージョン2.6では、最新の文献に基づき、相互作用時の内在性基質(トランスポーター基質となりうる内在性の化合物)の血中濃度変動の予測も含め、肝臓OATPs(肝臓において多岐にわたるトランスポーターのうち、主にアニオン性薬物の取り込みに関与するトランスポーター)を介した薬物相互作用の程度をより精緻に予測できるモデルを搭載している。
肝臓における膜透過や腸肝循環(肝臓から胆汁を介して消化管中に排泄された薬物が、再び消化管から吸収されて体内に戻る一連の過程)を考慮するとともに、肝臓を5つのコンパートメントに分割したモデルを導入することで、薬物のクリアランスの大小に影響を受けにくい数理モデルが適用される。これにより、肝臓OATPsを介した薬物相互作用や、それにともなう内在性基質の濃度変動を予測することが可能になった。
同社では、この世界初の機能を詳しく解説するとともに、実際にソフトを使って体験できるセミナーを、7月18日、午後1時から、東京・秋葉原UDXの南ウイング6階で開催する。定員30人で、参加費は無料。
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<関連リンク>:
富士通九州システムズ(DDI Simulator 製品情報ページ)
https://www.fujitsu.com/jp/group/kyushu/solutions/industry/lifescience/ddi-simulator/
富士通九州システムズ(体験セミナーへのリンク)
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