分子機能研究所がインシリコ創薬受託研究サービス

低料金・高精度で実績、SBDD分野の幅広い計算化学技術に対応

 2019.09.05−分子機能研究所は、独自の研究ノウハウとソフトウエア技術を生かして、「MFDDインシリコ創薬受託研究サービス」を提供、順調に実績を重ねている。ウエット実験の経験も豊富なため、実験化学者らが理解しやすいかたちで計算化学の成果を適用できることが強みとなっている。今年から本格的にサービスを開始したが、計算化学スタッフがいない大学の研究室や企業からの依頼がほとんどで、最近はリピート注文も多くなっているという。受託した成果を含む研究が、論文になったり国際学会で発表されたりするケースも出てきているようだ。

 MFDDインシリコ創薬受託研究サービスは、単純な受託計算ではなく、事前調査や論文調査を含めて顧客に最善の手法を適用した受託研究を行うもの。対応可能な技術は、ホモロジーモデリング、タンパク質二次構造予測、立体構造予測、分子動力学計算、リガンド結合部位予測、基質結合部位予測、相互作用部位予測、精密ドッキング解析、タンパク質−タンパク質ドッキング、生体高分子システムモデリング、インシリコスクリーニング、化合物ライブラリー構築、リード最適化、類似構造探索、量子化学計算、フラグメント分子軌道法計算、QM/MM計算、ONIOM計算などとなっている。

 基本的に、SBDD(ストラクチャーベースドラッグデザイン)をメインにしたインシリコ創薬支援であり、とくにリガンド結合部位予測やファーマコフォア予測は特許を取得した独自技術の強みがあるとともに、自社開発ソフトとオープンソースソフトを利用して高度な自動化システムを構築している。フロンティア軌道解析や遷移状態解析など、材料設計(低分子系)分野にも実績があるとしている。

 とりわけ、安価にサービスを提供できることが特徴で、スポット契約の場合の基本料金が一般は20万円、アカデミック10万円。さらに計算する内容に応じて費用が加算される。例えば、100万化合物の高速ドッキングスクリーニングで一般15万円、アカデミック10万円となっており、各計算メニューに対応した費用は割安な価格が設定されている。また、初回契約から半年以内であれば2回目以降は基本料金が無料になるキャンペーンを行っており、これもリピートが多い要因になっているようだ。

 低料金ながら、成果報告書の品質には自信があるとしており、そのまま論文として投稿可能な水準のものを短期間で仕上げて提出できる。研究成果が連名になれば、学会や論文などの発表で必要なサポートも行う。

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<関連リンク>:

分子機能研究所(トップページ)
https://www.molfunction.com/

分子機能研究所(MFDDインシリコ創薬受託サービス紹介ページ)
https://www.molfunction.com/jp/MFDD.htm


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