英ドットマティクスが米バイオブライトを買収

実験室のデータ自動化、実験装置から分析までのワークフロー統合

 2020.06.29−英ドットマティクスは25日、実験室のデータ自動化プラットフォームを開発している米バイオブライトを買収したと発表した。実験データを人手によらずドットマティクスのインフォマティクスプラットフォームに送り込み、データの蓄積・管理や分析を自動化することが可能。人工知能(AI)/機械学習のための基盤としても役立つ。“Lab of the Future”(未来の実験室)のコンセプトで、顧客に対し新しい価値の提供を示していく。

 バイオブライトは2015年設立。マサチューセッツ州ボストンを拠点とし、初期には米国防高等研究計画局(DARPA)から資金提供を受け、複雑な生物学的データのための安全なデータ収集プラットフォームを構築したという。同社の「DarwinSync」ソリューションは、社内および外部のデータソースからのデータ収集を自動化し、検証と整合性チェック機能を組み込んだかたちで、実験装置からクラウドへのデータフローを安全に実現することができる。

 これを利用して、ドットマティクスの電子実験ノート「Studies Notebook」やアッセイデータ管理システム「Studies」などのアプリケーションに対し、人手を介さずデータを自動的に送り込むことが可能になる。この結果、実験室のワークフローが大幅に効率化される。

 最近の科学研究はプロセス主導型からデータ中心型へと移行しており、AI/機械学習の応用展開を見越すと、クリーンで優れたデータを大量かつ高速に取り扱うことが成功を左右するといわれる。その意味で、ドットマティクスとバイオブライトが志向する“Lab of the Future”は、次世代の重要な研究基盤になる可能性がありそう。

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<関連リンク>:

ドットマティクス(トップページ)
https://www.dotmatics.com/

ドットマティクス(Lab of the Future のサイト)
https://www.labofthefuturetoday.com/

米バイオブライト(トップページ)
https://biobright.com/


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