2020年夏CCS特集:日本ケミカルデータベース

クラウド製品主力に展開、SDS作成機能さらに充実

 2020.07.15−日本ケミカルデータベース(JCDB)は、新型コロナウイルス感染拡大の影響が残る中でテレワークなどの新しい働き方が浸透していることに対応し、クラウドベースのソリューション提供に力を入れる。

 同社は、化学物質の管理や法規制対応に役立つデータベースの専門ノウハウを武器にしており、とくに化学物質の安全データシート(SDS)作成で実績が豊富。ソフトウエアの販売から受託サービスまで幅広いニーズに応えている。

 SDS作成では、自社開発の海外向けSDS作成支援システム「Universal GATE」、レンタル方式で簡単手軽な「MSDSnavi」、クラウド型SDS作成システム「ezSDS」など、ニーズに合わせた商品を揃えている。なかでも、富士通九州システムズと共同開発した「ezSDS」は、クラウドサービスでどこからでも利用できるため、問い合わせが急増。機能が充実してきて本格的なシステムに成長してきたことで評価も高まっている。

 GHS分類の自動類推、日本国内法規制の該当判定、JIS規格に準拠したフォーマットでの出力、英語SDS出力機能を搭載していることに加え、今年5月下旬からフレーズ管理機能と外部データインポート機能を新たに追加した。SDSに利用されるフレーズをあらかじめ設定しておくことで、出力後に個別に編集する手間がなくなり、SDS作成業務がさらに効率化した。また、社内システムに登録している製品や物質、原料に関する情報をエクセルに書き出して、それを「ezSDS」にインポートすることが可能。データ連携がスムーズになり、さらなる効率アップが期待される。

 また、世界130カ国以上を対象にした6,000以上の法規制リストやナショナルインベントリーを網羅した米UL社の「LOLIデータベース」も、デスクトップ版に加えてクラウド版がリリースされ、引き合いが増加してきている。クラウド版は機能も同じでテレワークにも適しており、毎週データが更新される(デスクトップ版は3カ月おき)ことから、注目度が高い。

 そのほか、化学物質名やCAS番号を入力するだけで、日本の化学品に関する主要30法規制をウェブ検索して、該当・非該当をチェックするコンプライアンスツール「ezCRIC」も根強い人気があり、着実に利用者を増やしているという。


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