統計数理研究所とJSRがMIで共同研究部門
スマートケミストリーラボ設置、機能化学品探索を効率化
2020.10.02−統計数理研究所とJSRは1日、データ駆動型材料研究を促進するための基盤技術開発を目的とし、10月から共同研究部門「JSR-ISM スマートケミストリーラボ」を設置すると発表した。マテリアルズ・インフォマティクス(MI)を駆使し、機能化学品分野を対象に新規材料開発の飛躍的案効率化を目指すとしている。
統数研とJSRは、2017年からMIの技術開発と実証研究を推進してきた。今回の共同研究部門は、統数研ものづくりデータ科学研究センターの研究者4人を含む統数研の研究員5人が参画、JSRからはMI、計算・理論化学、高分子化学・有機化学を専門とする3人の研究者が加わる。また、JSRは研究者を統数研に滞在させ、統数研の人材育成プログラムやOJTを活用してデータサイエンス人材の育成を図ることにしている。
具体的な研究内容としては、多次元にわたる材料空間の新しい可視化や表現手法の開発、高度な計算化学手法を用いたデータ蓄積による予測モデルの適用範囲拡大、理論的な洞察に基づいた新しい物性記述子の開発など、化学とデータ科学を融合させたアルゴリズムを開発し、ソフトウエアとして実装していく。高機能高分子や感光性材料などの探索が想定されている。産業的課題の解決を図りながら、産学の価値共創のもとでサイエンスの基礎研究を推進するかたちとなる。
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