秘密計算のEAGLYSが次世代MIソリューション
材料データを秘匿したまま機械学習、複数企業間でのデータ活用可能に
2022.12.06−EAGLYS(イーグリス、本社・東京都渋谷区、今井広樹社長)は、次世代マテリアルズ・インフォマティクス(MI)ソリューション「EAGLYS ALCHEMISTA」を開発した。データやアルゴリズムを秘匿した状態で、複数企業間でのデータ連携やMI向けのデータ活用を実現できる。同社が得意とする“秘密計算”技術を利用したもので、来年1月にベータ版、6月に正式版をリリースする予定。ベータ版のPoC(概念実証)に参加してくれる企業を募集している。
同社は、2016年12月設立。秘密計算技術を軸としたデータセキュリティ、データ利活用支援、人工知能(AI)設計・開発などを事業として展開している。秘密計算は、データを暗号化したまま計算する技術で、データそのものと計算処理過程も暗号化されるため、個人情報や企業の秘密データを活用するための匿名加工作業を行うことなく、複数の企業間でも互いにデータを秘匿したまま連携・分析ができるようになる。MIの世界でも、企業間でデータを共有・連携することが重要だと指摘されているものの、特許や知的財産保護の観点からなかなか進まないのが現実だった。
「EAGLYS ALCHEMISTA」は、各社が持つ材料データを“秘匿化したまま計算可能な状態”で連携させることにより、材料開発のスピード向上とコスト削減に寄与する新タイプのMIソリューション。安全なデータ連携が可能で、同社の準同型暗号方式による“秘密計算”を利用し、相手にはみえない状態で互いのデータを統合し、統合したデータから分析や予測といった計算結果を得ることが可能。また、統合したデータから機械学習モデルを自動的に構築する機能を搭載しており、特別な知識がなくても、複数企業のデータを活用したMI研究を推進することができる。
さらに、目標の物性を得るための最適な実験条件を逆解析によって算出する機能を持っている。物性の目標値を入力し実行ボタンを押すと、遺伝的アルゴリムをベースとした機械学習モデルが最適な実験条件パターンを複数提示してくれる。利用者は、解析結果を参照して実際に行うべき実験を絞り込むことが可能。
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<関連リンク>:
EAGLYS(トップページ)
https://www.eaglys.co.jp/
EAGLYS(EAGLYS ALCHEMISTA紹介ページ)
https://www.eaglys.co.jp/product/alchemista/
EAGLYS(EAGLYS秘密計算のページ)
https://www.eaglys.co.jp/service/#datasecurity