CTCと三重県工業研究所が陶磁器製造でMIの実証実験

原料配合や焼成条件など探索、AIモデル精度向上へ

 2023.01.13−伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は、三重県工業研究所との間で、陶磁器製造に関する人工知能(AI)を応用したマテリアルズ・インフォマティクス(MI)の実証実験を推進。耐熱性や吸水率など陶磁器の機能性を向上させるための最適な原料配合や焼成条件を探索するAIモデルの開発を目指している。

 実証実験は2022年8月にスタートし、12月にはAIモデルの改善も行った。陶磁器製造において原料配合や温度などの焼成条件は、産地の土の特性や長年の経験・試行錯誤によって決められてきた。しかし、近年では原材料の高騰や枯渇などの影響もあり、原料の使い方を効率化したり代替原料を探したりするニーズも高まっている。

 そこで、三重県工業研究所窯業研究室とCTCは、過去の実験で得られた原料配合や焼成条件、その結果得られた性能の値を入力とし、化学成分などを含めた機械学習を実施。原料を効率的に使用し、耐熱性や吸水率などの機能向上につながる条件をAIモデルで探索している。また、AIが提示した条件で実際に陶磁器を作成した結果をフィードバック検証し、さらに新しいデータを加えることでAIモデルの精度向上を目指すというループを回している。今後は、土鍋などの耐熱陶器にも利用可能な材料の探索も実施していく。

 三重県は土鍋などの耐熱陶器や急須、花瓶などの花器の国内有数の産地で、国産土鍋ではシェア80%を誇る。一方、CTCは材料分野の分析で30年以上のソリューション提供の実績があり、素材・材料研究分野への取り組みとしてMIに注目し、研究環境構築支援サービス「MI Success Lab」や材料解析ソリューションなどを提供してきている。今回の実証実験は、伝統工芸でAI活用を図る「NeuCraft」プロジェクトの一環として、京都・宇治の朝日焼のデザイン生成AIモデルに続く第2弾になる。

******

<関連リンク>:

伊藤忠テクノソリューションズ(MI&DXシステムのページ)
https://ctc-mi-solution.com/

伊藤忠テクノソリューションズ(NeuCraft 紹介ページ)
https://neucraft.ai/


ニュースファイルのトップに戻る