CCSニュースファイル
   2014年10−12月

  • 富士通九州システムズが「ADMEデータベース」をバージョン36に更新
      2014.10.15−富士通九州システムズ(FJQS)は、10月1日から「ADMEデータベース」をバージョン36に更新した。医薬品開発において重要な薬物代謝に関する文献調べを効率的に行うためのサービスで、今回のアップデートでは、約300の文献から約1,800の非臨床薬物代謝データと、約230件の臨床薬物相互作用データを追加した。
  • CTCLSが製薬業向けクラウドサービス、法規制文書の共有など
      2014.10.15−CTCライフサイエンス(CTCLS)は、アイルランドのQUMAS社(仏ダッソーシステムズのBIOVIAブランドの一部)が提供するクラウド型コラボレーション基盤「QUMAS iX」を国内で本格的に販売すると発表した。製薬企業が製造や臨床試験などの業務をCMO(医薬品製造受託機関)やCRO(医薬品開発受託機関)など外部機関に委託する際の情報共有基盤として利用することができる。製薬業を対象としたGxP規制に適合しており、とくにコンプライアンス関連文書のリアルタイム共有で注目されているという。
  • マトリックスサイエンス:田中直樹代表取締役インタビュー、顧客満足優先
      2014.10.15−英マトリックスサイエンスの日本法人が、設立10周年の節目を超えて11年目に突入している。同社は、質量分析(MS)データをもとにタンパク質の同定を行う「Mascot Server」を中心にしたプロテオミクス研究ソリューションの専門ベンダーで、さまざまなメーカーの質量分析計と合わせて利用する業界標準ソフトの地位を確立している。日本法人の田中直樹代表取締役は、「海外の技術系ソフトを日本市場にどうやって根付かせるか、いかに事業として成り立たせるかを考えてきた。おそらく呉服屋さんに近いのではないか。市場は小さいが、毎年新しい柄が出るし流行もあって、時流に敏感でなければならない。そうした業態では、お客さんに満足してもらうことを最大の価値として、良いお客さんをしっかりとつかまえておくことが重要だと思う」と話す。
  • サターラが医薬品開発向け研究データ統合ソリューション、CDISC対応も
      2014.10.17−サターラ(Certara)は、医薬品開発における分散したデータソースを統合し、透過的に検索・解析・可視化できるようにする統合ソリューション「D360」を日本市場で本格的に販売開始した。おもに新薬の探索研究から非臨床試験までのプロセスをカバーするもので、欧米では規制当局からの照会事項に回答するために、過去の試験データを手早くまとめることができるとして注目されている。手作業で数日から数週間かかっていたものが、数分から数時間に短縮することが可能。当局への申請データの電子化を推進するCDISC標準の採用の動きとも絡んで、国内でも多くの関心を集めそうだ。
  • 米シミュレーションズプラスが米コグニジェンを買収・合併、臨床薬物動態
      2014.10.23−米シミュレーションズプラスは、臨床薬物動態技術を用いてモデルベースの医薬品開発を支援する米コグニジェンを買収した。コグニジェンのブランドとサービスはそのまま継続するが、企業としては合併し、コグニジェンのタディアス・グラセラ社長(Thaddeus Grasela)が新生シミュレーションズプラスの社長に就任、シミュレーションズプラスのウォルター・ウォルトス会長兼CEO(Walter Woltosz)は引き続き同職を務める。両社とも、日米欧の規制当局に対する新薬申請に対応したモデリング&シミュレーション技術で実績が豊富。合併によって、創薬から臨床試験に至る幅広いステージをカバーできるようになったことで、さらなる事業拡大を図っていく。
  • 伊藤忠テクノソリューションズがナノ材料設計モデリングソフトを製品化
      2014.10.24−伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は15日、ナノ材料設計をターゲットにしたモデリング&シミュレーションシステムを自社開発し、パッケージソフトとしての販売・サポート、導入に当たってのコンサルティング、システム構築支援などのサービスも合わせて提供していくと発表した。ナノスケールの材料設計に関するモデル構築から計算の実行、計算結果の解析までを一貫して行えるシステムで、計算エンジンには実績のある海外のプログラムを採用しているが、とくに材料開発向けの各種分析装置との連携で実際の研究に役立つシステムに仕上げていく。
  • 旧アクセルリス日本法人が社名変更、11月に社屋も移転
      2014.10.30−ダッソー・システムズに買収されたアクセルリス(BIOVIA)の日本法人が正式に社名を変更し、オフィスを移転することになった。会社は解散せず、社名を変えて存続することになる。新社名は「ダッソー・システムズ・バイオビア」となる。
  • ワールドフュージョンが海外市場に本腰、米子会社通じ自社製品普及へ
      2014.10.20−ワールドフュージョンは、昨年サンディエゴに開設した子会社を足がかりに海外事業に本腰を入れはじめた。遺伝子・化合物情報の統合ナレッジデータベース「LSKB」や、次世代シーケンサー(NGS)と連携したメタゲノム解析パッケージ「Metagenome@KIN」など、自社製品のさらなる普及を狙って、海外市場を視野に入れることにしたもの。米国の学会への出展などを通じ、マーケティングを強化している。
  • JCDBがアジア各国の化学物質法規制情報を提供する新サービス
      2014.11.21−日本ケミカルデータベース(JCDB)はこのほど、化学物質に関するアジアを中心とした各国の法規制情報を簡単に調べられるオンラインサービス「Chemlinked Japan」を提供開始した。中国のREACH24H社との提携で実現したもので、中国、台湾、韓国、日本、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア、シンガポールなどの法規制を網羅している。規制当局の最新情報をニュースとして入手できるほか、各国の法規制の詳しい解説も日本語で読むことができる。利用料金は、年間契約で1ID当たり14万円、コーポレート契約は20IDで年間41万円となっている。利用制限のある無料ユーザー登録も用意されている。
  • ヒューリンクスが創薬支援ソフト「StarDrop」最新バージョン6.0
      2014.12.01−ヒューリンクスは1日、英オプティブリアムの創薬支援ソフト「StarDrop」の最新バージョン6.0を国内で販売開始した。物性予測、ケミカルスペース解析、スコアリング、構造活性相関などの機能を持ち、メディシナルケミスト(薬化学者)向けに使いやすくつくられていることが特徴。今回の最新版では、多数の化合物群から有望な候補を見つけ出すための新しい“カードビュー”機能が搭載された。斬新な操作感覚で利用者の科学的な思考を刺激して、直感的な理解をうながしてくれる。
  • パーキンエルマーがクラウド型電子実験ノート「Elements」、高い自由度
      2014.12.11−パーキンエルマーは、クラウドベースで利用できる電子実験ノート「Elements」を製品化した。昨年買収した米Winguが開発したソフトだが、ChemDrawとの連携などの機能追加を行っており、おもに大学向けなどのアカデミック市場に売り込んでいく。生物および化学系の研究用途に適しており、記入したい項目欄を自由に追加・レイアウトできる柔軟性を備えている。クラウドベースなので初期投資不要で、タブレット端末やスマートホンからも利用することができる。
  • CTCライフサイエンスが英LhasaのM7対応スイート、M7対応事業強化
      2014.12.11−CTCライフサイエンス(CTCLS)は、英Lhasaが開発した医薬品中のDNA反応性不純物の変異原性評価の統合基盤「Lhasaナレッジスイート」の販売を開始した。来年に正式に施行される日米EU医薬品規制調和国際会議(ICH)のM7「潜在的発がんリスクを低減するための医薬品中DNA反応性(変異原性)不純物の評価及び管理」ガイドラインに対応したソリューションで、新製品「Sarah Nexus」を追加したことにより、共通のプラットホーム上でM7ガイドラインに適合したハザード評価を一貫して行えるようになった。
  • シュレーディンガー日本法人がサービス事業を強化、GPU環境構築な
      2014.12.12−シュレーディンガーの日本法人は、計算化学やモデリング&シミュレーションに対するユーザーの多様な要求に応えるため、サービス事業を強化する。既存の「アプリケーションサイエンスサービス」(AppSci)と「ドラッグディスカバリーアプリケーショングループ」(DDAG)に加えて、新しいサービスメニューとして「プロフェッショナルサービス」(ProServ)を提供開始した。とくに、日本の顧客のニーズに対応したものになっているという。
  • BIOVIAが共通プラットホームの製品体系を刷新、「BIOVIA Foundation」
      2014.12.27−ダッソー・システムズ・バイオビア(BIOVIA)は、モデリング&シミュレーションやデータベース処理など、さまざまなアプリケーションの共通基盤となるプラットホーム製品の体系を刷新した。これは、「Pipeline Pilot」(パイプラインパイロット)として知られている製品で、バージョンアップに合わせてサーバー版の名称を「BIOVIA Foundation」(BIOVIAファウンデーション)にあらため、クライアント版を「Pipeline Pilot」の名前に統一した。分散システム間で複数のソフトウエアを連携させるのに適したRESTベースのウェブサービスに対応させており、シングルサインオンで複数アプリケーションの使い分けがしやすくなったほか、クラウドやモバイルデバイスのサポートなどの機能強化が実施されている。
  • CTCライフサイエンスがPIC/S対応でCMC部門に電子実験ノートを拡販
      2014.12.27−CTCライフサイエンス(CTCLS)は、製薬企業の分析部門向けに電子実験ノートブック(ELN)の拡販を図る。今年7月に日本が、製造・品質管理基準(GMP)の国際基準である「PIC/S」(医薬品査定協定・医薬品査察協同スキーム)に加盟したことに対応するためのソリューション。PIC/Sでは、最終の製造部門だけでなく、上流のCMC(化学・製造・品質管理)部門の分析・試験も査察の対象になるとみられており、試験記録の完全性・真正性を保証するうえでELNの機能が役立つとして注目されている。ダッソー・システムズ・バイオビア(BIOVIA)の製品群を基盤に、ELNや文書管理などのアプリケーションを組み合わせて提供していく。

 

 

**************<一般ITニュース>***************

 

  • クエスト・グローバルが日本での事業展開強化、エンジニア3,000人体制へ
      2014.12.13−総合エンジニアリング会社のQuEST Global(クエスト・グローバル、本社・シンガポール)は12日、アジット・プラブ(Ajit Prabhu)会長兼CEOが都内で記者会見し、日本での事業展開を大幅に強化すると発表した。組み込みソフト開発で実績豊富なNeST社を買収し、日本法人の日本ネスト(尾木嘉令社長)を傘下に収めたことを契機に、積極的な拡大を図り、日本企業をサポートするエンジニアを5年後に3倍に増強する。
  • 日本マイクロソフトが「Office 365」を国内データセンターから提供開始
      2014.12.17−日本マイクロソフトは16日、法人向けパブリッククラウドサービス「Office 365」を国内のデータセンターからサービス開始すると発表した。東日本と西日本の2ヵ所にデータセンターを置いており、災害対策やセキュリティ面での備えも万全。2月から稼働している「Microsoft Azure」に続いての対応で、来年第1四半期には「Microsoft Dynamics CRM」もこれら日本データセンターからのサービス提供に切り替える。官公庁や医療機関、金融業など、データセンターが国内に立地していることを強く求める顧客の声に応えたもので、今後はクラウド利用が急速に広がると期待している。ビジネスパートナーを2,000社に増やし、多くの顧客の獲得を目指す。

 

 


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