- アクセルリスが材料設計支援「Materials Studio」の最新版7.0をリリース
2014.01.08−アクセルリスは、次世代材料設計のための統合モデリングシステム「Materials Studio」(マテリアルスタジオ)の最新バージョン7.0をリリースした。シミュレーション機能を強化し、適用範囲を拡大させたことに加え、研究組織間・研究者間の連携を推進するコラボレーション機能も高度化している。特殊化学品や医薬品、一般消費財、食品分野、さらには電子部品や燃料電池開発などのハイテク分野における材料開発を支援できる。
- 富士通九州システムズが「ADMEデータベース」バージョン33
2014.01.09−富士通九州システムズ(FJQS)は、オンラインサービスとして提供している「ADMEデータベース」を更新し、このほどバージョン33としてリリースした。約190件の文献から、約2,500件の非臨床薬物代謝データと約130件の臨床薬物相互作用データを追加しており、キーワードや化学構造で情報を検索することができる。主に製薬企業の研究や大学教育などの分野で利用される。
- PBCが製薬業向けソリューション、PIC/S対応の欧州製品を発売
2014.01.15−パシフィックビジネスコンサルティング(PBC)は14日、日本マイクロソフトとの協業により、製薬業向けERP(エンタープライズリソースプランニング)ソリューションを新たに提供開始すると発表した。「Microsoft Dynamics AX」(ダイナミクスAX)をベースに欧州で開発された製品で、国内でも対応が急がれている医薬規制の世界標準“PIC/S”(医薬品査察協定および薬品査察協同スキーム)に準拠していることが最大の特徴。PIC/S加盟国においてすでに多くの導入実績がある。開発元は伊ニューストラテジー社で、製品名は「AX for Pharma」。4月下旬から販売開始し、初年度5億円、2017年度に50億円の販売を見込む。
- 日本ケミカルデータベースがクラウド型のSDS作成支援ツール
2014.01.22−日本ケミカルデータベース(JCDB)は、富士通九州システムズ(FJQS)と共同で開発したクラウド型の化学品安全性データシート(SDS)作成支援ツール「ezSDS」を販売開始すると発表した。SDSおよびラベル作成を行うための安価で簡便なツールで、JCDBが持つ豊富な化学品情報と専門研究員のノウハウを盛り込んだもの。FJQSがクラウド環境を提供する。
- CTCラボラトリーシステムズが4月から社名変更、企業ロゴも導入
2014.01.24−CTCラボラトリーシステムズ(CTCLS)は23日、4月1日から社名を「CTCライフサイエンス」に変更すると発表した。製薬・化学・食品業界を対象に、もともとは研究用のソリューションを提供していたが、医薬品の製造や市販後の安全性情報管理、診断分野などにも実績が広がってきたことが背景にあるという。社名変更を機に、ライフサイエンス企業の業務全体を包括的にサポートすることをあらためて目指していく。
- 日本オラクルがトランスレーショナル医療の支援ソリューション
2014.02.07−日本オラクルは6日、トランスレーショナル医療を支援する「Oracle Health Sciences Translational Research Center 3.0」(オラクルヘルスサイエンス・トランスレーショナルリサーチセンター)を提供開始したと発表した。臨床における医療情報の二次利用を促進し、個別化された医療の実施や医薬品開発につなげるプロセスに役立てることができる。
- 分子機能研究所の辻元代表がたん白質のフォールディングで新発見
2014.02.08−分子機能研究所は、同社の辻一徳(つじもとのり)元代表が、たん白質のアミノ酸配列(一次構造)から立体構造(三次構造)が形成されるメカニズムの一端を解明、その成果をまとめた論文がエルゼビアの「Journal of Structural Biology」誌に受理されたと発表した。核内受容体の立体構造とアミノ酸配列を網羅的に解析し、シグナル配列の局所構造部位がモチーフ構造の形成にかかわって全体構造を決定しているとの見解を示したもの。がんや難治性疾患など、核内受容体をターゲットとした医薬品開発に寄与する発見として注目されるという。
- 米CASがアストラゼネカと「SciFinder」の5年契約、製薬業界で初
2014.02.28−米ケミカルアブストラクツサービス(CAS)は、アストラゼネカとの間で製薬業界として初めて「SciFinder」の5年契約を締結したと発表した。同社の世界中の研究チームが「SciFinder」を通して正確で網羅的かつ最新の技術情報にアクセスすることを保証するもの。CASでは、今回の長期契約の締結は、製薬業が「SciFinder」を不可欠な研究基盤とみなしていることを証しするものと位置づけている。
- SPring-8/SACLA訪問レポート、科学技術支える先端大規模施設
2014.03.01−CCSnewsは先月、兵庫県の播磨科学公園都市に置かれる大型放射光施設「SPring-8」とX線自由電子レーザー施設「SACLA」を訪問する機会を得た。これらは、日本に4つしかない“特定先端大型研究施設”のうちの2つ。X線を当てて微細な世界を観察するための一種の顕微鏡であり、大まかに言って、前者はナノスケールの静止像、後者はピコスケールのダイナミックな瞬間をとらえることができる。分析と計算が研究の両輪であるとするならば、CCSにも関係の深い施設であり、そこで取り組まれている研究テーマはHPCを活用したCCSの先端領域と共通しているものが多い。SPring-8/SACLAは、日本の科学技術を支える研究基盤施設として、民間との共用を促進する法律のもとに運営されており、産業界での利用が20%を占めるなど、外国の同等の施設と比べても民間の利用率が高いことが特徴である。ただ、年間利用者の半数は外国人であり、施設側には国内の研究者による利用をさらに促進したいとの意向がある。
- 仏ダッソー・システムズが米アクセルリスを買収、総額7億5,000万ドル
2014.03.04−PLM(製品ライフサイクルマネジメント)の大手ベンダーである仏ダッソー・システムズが、米アクセルリスを買収し合併することで合意した。アクセルリスの1株当たり12.50ドルで公開買い付けが行われており、今年の第2・四半期に買収が完了する予定。買収額は約7億5,000万ドルに達する。
- 米CASのマニュエル・グーズマン新社長が会見、さらなる成長へ意気込み
2014.03.09−米ケミカルアブストラクツサービス(CAS)は6日、昨年9月末に就任したマニュエル・グーズマン社長(Manuel Guzman , President)による記者会見を都内で開催した。国内のパートナーである化学情報協会(JAICI)との連携を強調しつつ、今後中南米や東南アジアなどの新たな地域への進出、新しい製品やソリューションの開発に乗り出す考えを示した。
- サターラがMBDD対応でコンサルティングサービス強化、臨床データ解析
2014.03.12−生命科学研究におけるトランスレーショナルアプローチを支援するサターラは、国内においてMBDD(モデルベースの医薬品開発)が普及する機運をとらえ、製薬企業向けのコンサルティングサービスを強化する。これは、母集団薬物動態(PPK)や薬物動態/薬力学(PK/PD)、計量薬理学(ファーマコメトリクス、PMx)、分子モデリング/計算化学などの解析技術を利用し、知識や経験を加えて「モデル」と融合し、医薬品開発を効率化しようという考え方。米食品医薬品局(FDA)や欧米のメガファーマの間で先行した取り組みが行われてきたが、ここへきて日本の医薬品医療機器総合機構(PMDA)がデータ解析基盤の整備を開始するなど、国内で高まっている関心に応える。
- OCTAプロジェクトリーダー:土井正男教授インタビュー、メソ領域に光
2014.03.18−経済産業省プロジェクトで開発された高分子材料設計のためのシミュレーションシステム「OCTA」の産業界での利用が広がっている。開発から10年以上がたつが、ボランティアベースで1〜2年おきにバージョンアップが続けられているほか、新化学技術推進協会(JACI)の高分子シミュレーション技術セミナーとして、企業の実際の研究テーマに則した活用を目指すワークショップ活動が展開されてきた。そしてこのほど、初めての書籍として「高分子材料シミュレーション OCTA活用事例集」(JACI編)が出版された。プロジェクトリーダーを務めた北京航空航天大学の土井正男教授(東京大学名誉教授、名古屋大学名誉教授)にOCTAのこれまでとこれからについての思いをうかがった。
- 富士通がヘルスケア分野の事業戦略を強化、2018年度に2,000億円
2014.03.19−富士通は18日、ヘルスケア分野のシステム事業を強化し、5年後の2018年度に2,000億円の売り上げを目指す事業計画を発表した。昨年12月にこの事業領域の司令塔となる社長直轄の社内横断組織「未来医療開発センター」を設立しており、次世代電子カルテや医療情報の地域ネットワーク、ゲノム情報と診療情報を統合的に活用する新たな情報基盤づくりなどを進めていく。
- 三井情報が京都大学に寄附講座、がん個別治療の発展目指す
2014.03.29−三井情報(MKI)は28日、中外製薬と共同で京都大学に寄附講座「臨床システム腫瘍学」を開設すると発表した。がんの個別治療の発展を目指したもので、がん患者の臨床データと生体試料に含まれる各種の生物学的情報を経時的に収集し、統合的に解析する新たな方法論を開発するとともに、これら膨大な情報から個々のがん患者に適した最良の治療法を見出すアルゴリズムを構築していく。
**************<一般ITニュース>***************
- ヴイエムウェアが2014年度事業戦略、“ITaaS”実現へコンサルなど強化
2014.02.08−ヴイエムウェアは7日、日本法人の三木泰雄社長が会見し、2014年度の事業戦略に関する記者説明会を開催した。モバイル/クラウド時代の本格化とともに、仮想化技術の活用がさらに裾野を広げていることを受け、引き続き「Software-Defined Data Center」「エンドユーザーコンピューティング」「ハイブリッドクラウド」の3領域にフォーカスしていく方針を示した。とくに今年については、既存顧客に対するサポート・サービスに力を入れつつ、新領域への展開を加速し、“ITaaS”(サービスとしてのIT)を実現するためのコンサルティングやパートナーとの協業を強化していく。
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