- 富士通九州システムズが「ADMEデータベース」バージョン34
2014.04.02−富士通九州システムズ(FJQS)は、4月1日に「ADMEデータベース」を機能強化し、バージョン34として新発売した。薬物代謝に関する情報を簡単に得ることができ、医薬品開発のスピードアップに貢献する。年に4回データが更新されるが、今回のアップデートでは新たに約270の文献から約2,000件の非臨床薬物代謝データと、約600件の臨床薬物相互作用データが追加された。
- 菱化システムがネビオンの発現データ解析ソリューション
2014.04.19−菱化システムは、スイスのネビオン社(フィリップ・ジマーマン社長)と販売代理店契約を締結し、バイオマーカー探索のためのバイオインフォマティクスツール「GENEVESTIGATOR」の販売を開始した。公共データベースからきれいな発現データを集めてまとめ上げており、強力でビジュアルな検索システムと統合したかたちで提供するもの。すでに、遺伝子とバイオマーカーの発見、ターゲット解析、ドラッグリポジショニングなどで実績があるという。創薬に関連したヒトや動物だけでなく、植物や微生物の発現情報も収録しているため、食品産業などでの導入例も多い。
- 米オラクルがバイオマーカー主導型の臨床研究ソリューション
2014.04.24−米オラクルは、臨床データとゲノムデータを統合して、バイオマーカー主導型の臨床研究プラットホームを実現する新しいヘルスサイエンスソリューションを開発した。臨床データと合わせて、分子データの効率的な収集・集約・解析を可能とし、新たな予測バイオマーカーの発見に役立つほか、薬剤および治療効果の改善につながる母集団からの薬剤レスポンダーを層別化することを促進することができる。
- CTCLSがNGSデータ解析ソフト「GATK」の販売権を取得、遺伝子変異解析
2014.04.24−CTCライフサイエンス(CTCLS)は23日、米アピストリー(Appistry、本社・ミズーリ州、ケビン・ハール社長兼CEO)と次世代シーケンサー(NGS)向けデータ解析ソフトウエア「GATK」(Genome Analysis Toolkit)に関する国内初の販売代理店契約を締結したと発表した。学術機関向けに無償で配布され、がん研究や遺伝疾患のためのバイオマーカー発見などの先端プロジェクトで使用実績が豊富なソフトで、今回は民間向けの有償ライセンスを国内で販売する。初年度2億円の売り上げを見込んでいる。
- ダッソー・システムズによるアクセルリス買収が完了、5月22日に統合へ
2014.05.01−仏ダッソー・システムズは4月29日、株式公開買い付けを進めていた米アクセルリスの買収を完了したと発表した。最初の予定通り、1株当たり12.50ドルでの買い付けが行われた。買収が完了した結果、アクセルリスのNASDAQへの上場は廃止となった。
- 米アークスパンがオフィスを開設し日本市場に参入、クラウド型ELNなど
2014.05.03−クラウドベースの電子実験ノートブック(ELN)ソリューションなどを提供する米アークスパン(Arxspan、本社・マサチューセッツ州、ピーター・ロザティCEO)が1日、日本オフィスを正式に開設し、国内での事業を開始したと発表した。日本代表には、米パーキンエルマーのアジア太平洋地区統括副社長を務めた宇佐明人氏が就任している。
- 菱化システムがプロウス製品を販売強化、ドラッグリポジショニングで評価
2014.05.08−菱化システムが販売しているモデルベースの医薬品開発支援システム「SYMMETRY」の評判が高まっている。作用機序、安全性、ADME(吸収・分布・代謝・排出)、毒性、副作用、適応症、経路解析、ケモゲノミクスなど広範囲な予測モデルを多数搭載していることが特徴。スペインのプロウスインスティチュートが開発したシステムだが、もともとの学術出版社のノウハウを引き継いで世界中の文献情報を収集し、モデルに磨きをかけていることが大きな強みになっている。最近ではとくに適応症の予測やドラッグリポジショニングで注目度が高いため、国内での販売戦略を重点的に強化する。
- アクセルリスが電子実験ノート「Accelrys ELN」の最新バージョン6.9
2014.05.10−アクセルリスは、電子実験ノートブック(ELN)の最新バージョン「Accelrys Electronic Lab Notebook 6.9」(Accelrys ELN)を6月末にリリースする。検索機能や実験データのトレーサビリティーを高めるほか、モバイル端末との連携機能を本格的に組み込む。最近、一連の論文疑惑で、おおもとの実験データが散逸して経過がたどれないことが問題視され、データ管理の不備が指摘されてもいる。そうした背景のもと、実験の真正性や公正性を担保できるツールとして、ELNへの関心が企業だけでなく、公的研究機関や大学などからも高まってきた。同社ではさらにユーザーニーズを反映させて、継続的に機能を高めていく。
- 米アークスパンがELNなど本格販売開始、外部連携型R&Dに対応
2014.05.13−米アークスパンはこのほど、日本市場で本格的な事業を開始した。電子実験ノートブック(ELN)などクラウド型の医薬R&D支援ソリューション「ArxLab」(アークスラボ)を売り込んでいく。新薬研究が社内完結型から、外部のCRO(医薬品開発受託機関)など外部パートナーとの連携型へと変化していることを受け、社内と社外の研究ワークフローをクラウドベースで統合する機能を提供する。次世代型のELNなどとして大手製薬会社への導入を狙うほか、クラウドの低コストや簡便さを生かして創薬ベンチャーなどもターゲットにしていく計画である。5月に開設した日本オフィス(宇佐明人代表)も、順次陣容の拡大を図る。
- CTCライフサイエンスが社名変更記念セミナー、グループ連携強化
2014.05.17−CTCライフサイエンス(CTCLS)は15日、東京・北品川の東京マリオットホテルで「社名変更記念セミナー」を開催した。製薬企業など顧客150人を招待したほか、社員やパートナーなどを含めて参加者が200人を超える大規模なイベントとなった。同社は4月1日付で旧社名の「シーティーシー・ラボラトリーシステムズ」を新社名「CTCライフサイエンス」に変更したばかり。主要顧客である製薬業を巡る環境が大きく変化する中、これまで基盤としてきた研究開発領域だけでなく、グローバリゼーションを含む製薬企業のICT(情報通信技術)課題を包括的に解決することを目指して、親会社である伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)との協調を推進・強化していくとした。
- ウェイブファンクションがiPad向け化学教育用アプリをシリーズ化
2014.05.29−ウェイブファンクションは、高校や高専、大学の生徒のための化学教育向けiPad専用アプリをシリーズ化し、「ODYSSEY for the iPad」の名称でアップルのiTunes Store経由により販売開始した。分子シミュレーションを組み合わせた電子学習システムとして製品化された「ODYSSEY」の教材コンテンツをベースに、タブレットで楽しめるアプリとして再編集したもの。1本400円ほどの価格で、10種類ほどのアプリが提供されている。
- 日立ソリューションズらがPHR基盤実現に向けた実証実験を開始
2014.05.30−日立ソリューションズと神奈川県予防医学協会、ファンケルヘルスサイエンスは、かねて準備を進めていた「健康サービスの活用に有用なPHR基盤の実現に向けた実証実験」の実運用を30日から開始すると発表した。京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区にて実施するもので、横浜市が推進する「個別化・予防医療の実現」に向けた取り組みの一環として行われる。実施期間は来年3月末までで、実証実験で得られた成果を、個人が健康情報を蓄積し活用する新しい健康サービスのビジネスフレームワークづくりに生かしていく。
- プロウスインスティチュート:ジョセフ・プロウスJr.副社長インタビュー
2014.06.04−スペインのプロウスインスティチュート(Prous Institute for Biomedical Research)は、独自のモデリング技術を生かした創薬研究・医薬品開発支援システム「SYMMETRY」で日本市場に攻勢をかける。同社はいわゆるインシリコ技術だけを武器とする単純なソフトウエアベンダーではなく、ウエットラボを持って実際に創薬を行うバイオテクノロジー企業であり、独自開発した自閉症薬が今年に臨床試験の第1相入りするという。同社の技術の強みや最近の活動について、研究開発担当副社長のジョセフ・プロウス・ジュニア氏(Josep Prous, Jr.)に聞いた。
- ダッソー・システムズが新ブランド「BIOVIA」立ち上げ、アクセルリスを継承
2014.06.10−ダッソー・システムズ(3DS)は、買収したアクセルリスの事業を中心に据える新しいブランド「BIOVIA」(バイオビア)を立ち上げた。12の業種をカバーする共通の“3Dエクスペリエンス・プラットフォーム”上にすべてのソリューションが統合されており、「原子から薬剤まで、原子から歯磨き粉まで、原子から航空機まで」といったマルチスケールシミュレーションを生命科学と材料科学の両分野で提供していく。日本での事業体制は代理店を含めて基本的に変わらないが、日本法人同士は年内にも統合し、3DS日本法人のある東京都品川区(大崎)に集約される予定。
- ChemBioDrawからSciFinderへシームレスな連携、CASとパーキンエルマー
2014.06.26−米ケミカルアブストラクツサービス(CAS)とパーキンエルマーは、化学者の日常的な研究ツールとして高いシェアを持つ両社の製品の連携機能を実現させたと発表した。化学構造式作図ソフト「ChemBioDraw」で作成した構造を、オンラインサービスの「SciFinder」に自動的に引き渡して、そのまま検索を実行することが可能。今年の春に行われた日米の化学会で開発版を公開デモンストレーションしたところ、多くの注目を集めたという。
**************<一般ITニュース>***************
- オートデスクが製造業向け設計ソリューションの最新版
2015.04.04−オートデスクは3日、製造業向け設計ソリューションの最新版を7日から順次発売すると発表した。設計・解析などの機能がそれぞれに強化されたことん加え、実際に開発を担当する設計者だけでなく、材料や部品の調達担当、製造担当などの関係者との間の情報共有やコラボレーションを推進する機能もグレードアップされている。
- マイクロソフトがWindows 8.1 のアップデートリリース、マウスで使いやすく
2014.04.09−日本マイクロソフトは8日、きょう9日から開始するWindows 8.1のアップデートリリースに関する記者説明会を開催した。「8」から1年半、「8.1」から半年の間が空いているが、全世界のユーザーの要望を速やかに反映させる“ラピッドリリース”の考え方に基づくもの。キーボードやマウス操作に慣れた以前からのユーザーにも使いやすくなるように改良を施した。Windows 8はタッチ操作を前提とした「スタート」画面と昔ながらの「デスクトップ」画面が分離され、それぞれ操作法が異なることに批判もあった。とくにデスクトップユーザーが違和感を持たないように工夫したという。
- マイクロソフトが4月9日にWindowsXPのサポートを終了、移行支援は継続
2014.04.11−日本マイクロソフトは9日、WindowsXP向けの最後のセキュリティ更新プログラムをリリースし、それをもってOSの発売以来12年半にわたったサポートを正式に終了した。IDCの調査によると、昨年末の時点で国内で稼働しているXPマシンは法人向け617万台(法人向け全PCにおける比率は17.1%)と家庭向け610万台(家庭向け全PCにおける比率は14.8%)で、今年の6月末時点でも法人向け241万台(同6.6%)、家庭向け351万台(同8.7%)は残る予測となっている。同社では、「使われ続けるXPには相応の理由があると思う」とし、引き続き最新OS環境への移行を手助けしていく考え。また、使い続ける場合に注意するべき4つのポイントを示した。
- シマンテックがセキュリティ脅威レポート、2013年はデータ侵害大規模化
2014.04.17−シマンテックは16日、昨年のネットワークセキュリティ動向についてまとめた「インターネットセキュリティ脅威レポート 第19号」を発表した。それによると、2013年は大規模なデータ侵害の発生で際立った1年となり、サイバー犯罪者がより高額な利益を狙う大規模サイバー犯罪時代が到来したと評している。具体的なデータ侵害は前年の8倍に達し、5億5,200万件の個人情報が流出したという。
- 米インテルのデイビス副社長が会見、インテルのIoT戦略
2014.04.18−インテルのダグ・デイビス副社長兼IoTソリューションズ事業本部長が17日、都内で記者会見し、同社のIoT(モノのインターネット)戦略について説明した。昨年10月末に同事業本部を設立し、本格的な取り組みを進めてきているもので、生産工場、自動車、小売業の3分野での応用展開に力を入れている。「顧客がIoTを利用したサービスを実現するための技術的なビルディングブロックを提供することが、インテルの主要な役割になる」という。
- 富士通が次世代スパコンの試作機を国内初公開、「京」1ラック分が2Uに
2014.05.14−富士通は、あす15日から開催する「富士通フォーラム2014」の会場(有楽町、東京国際フォーラム)で、スーパーコンピューター「京」の直系になる「PRIMEHPC FX10」の後継機として開発中のプロトタイプを国内で初公開した。心臓部であるCPUユニットと、標準規格のラックに搭載可能なシャーシに仕上げた本体をみることができる。昨年11月に米国で開催された「SC13」で展示されたもので、日本では初めて披露される。1シャーシで「京」の1ラック相当の演算能力があり、国家プロジェクトで開発がスタートしたエクサスケール完成までの間隙を埋める100ペタFLOPSクラスを狙ったマシンになるという。
- 日本マイクロソフトが「Surface Pro 3」を7月17日に発売、薄く軽く大画面に
2014.06.03−日本マイクロソフトは2日、従来機種よりも薄く軽く画面も大きくなったタブレットPCの新モデル「Surface Pro 3」を7月17日から日本で発売すると発表した。「PCを本格的に置き換えるタブレット」をコンセプトに開発されたもので、価格は一般向けモデルの下位機種が9万1,800円、最上位モデルは20万2,800円。同社の樋口泰行社長は「今度の機種はヤバい! すごい!」と自信をみせた。
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