第1部総論:国内市場が停滞、広がる欧米との格差
第2部総論:国家プロジェクトいよいよスタート
インタビュー:化学品検査協会・平石次郎理事長
インタビュー:名古屋大学・土井正男教授
主要ベンダー各社の戦略:旭化成情報システム、CRC総合研究所、CTCラボラトリーシステムズ、ダイキン工業、ヒューリンクス、ケイ・ジー・ティー、NEC、ネットサイエンス、菱化システム、ソニー・テクトロニクス、住商エレクトロニクス、帝人システムテクノロジー(アルファベット順)
- 米MSIが半導体開発向けCCSでモトローラと技術提携
1998.01.15−米国の大手コンピューターケミストリーシステム(CCS)ベンダーであるモレキュラーシミュレーションズ社(MSI)は、半導体大手のモトローラ社と、次世代マイクロプロセッサーなどの研究においてCCS技術の応用を推進することで技術提携した。チップの高性能化や高集積化を突き詰めていくと、原子レベルでの材料の振る舞いや現象への理解が非常に重要なポイントになると考えられている。両社では、このプロジェクトを通して将来の研究開発のための技術基盤の確立を図る計画。
- 米モレキュラーシミュレーションズをファーマコピアが買収、総額1億4,000万ドル
1998.02.06−米国のコンピューターケミストリーシステム(CCS)最大手ベンダーの1社であるモレキュラーシミュレーションズ社(略称・MSI、本社・カリフォルニア州、マイケル・サベッジ社長)が4日(現地時間)、コンビナトリアルケミストリーの専門技術会社であるファーマコピア社(本社・ニュージャージー州、ジョセフ・モリカ社長)に総額1億4,000万ドルで買収された。買収は、法的手続きも含めて75日−120日で完了する予定。MSIはファーマコピアの100%子会社として運営されるが、CCSベンダーとしての業務内容はほぼ変わらないとみられる。日本では帝人と合弁で「帝人モレキュラーシミュレーション」を設立しているが、当面は国内での事業体制にも変化はない。
- ソニー・テクトロニクスが旧クレイ・リサーチのUniChemを販売
1998.03.04−ソニー・テクトロニクスは、分子軌道法をベースにした分子設計支援システム「UniChem」(ユニケム)を販売開始した。欧州のCCS(コンピューターケミストリーシステム)大手である英オックスフォードモレキュラーグループ(OMG)の製品で、SGIおよびIBMのUNIXワークステーションで利用でき、価格は69万円から。
- デジタルウェアのネットサイエンスが米ガウシアンと販売契約
1998.03.13−インターネットを利用して科学技術向けソフトの通信販売を行っているデジタルウェア(本社・東京都新宿区、田中健悟社長)のネットサイエンス事業部は、分子軌道法プログラムの開発会社である米ガウシアン社と販売契約を締結、パソコンで利用可能な「GAUSSIAN94W」(商品名)の販売を開始した。価格は11万5,000円で、Windows95またはWindows3.1でも利用できる。
- ケイ・ジー・ティー(KGT)が米キューケムの分子軌道法ソフトを発売
1998.03.18−ケイ・ジー・ティー(KGT、上田利隆社長)は、米国のコンピューターケミストリーシステム(CCS)ベンダーであるキューケム社(本社・ペンシルベニア州、ベニー・G・ジョンソン社長)と販売代理店契約を結び、超高速分子軌道法ソフトウエア「Q-Chem」(商品名)の国内販売を開始した。最新のアルゴリズム採用により、従来のソフトでは不可能だった実際的な大きな分子を計算できるのが特徴で、新薬開発や材料研究に役立つ。SGI、IBM、サン、DECのUNIXワークステーションで利用でき、ソフト価格は300万円(大学向け68万円、官公庁90万円)。初年度30本、次年度100本の販売を見込んでいる。
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