CCSニュースファイル
   2000年4−6月

  • 米MSIがマテリアルスタジオを発売
     2000.04.04−コンピューターケミストリーシステム(CCS)の大手ベンダー、米モレキュラーシミュレーションズ(MSI)は、パソコンで動作する材料設計支援システム「マテリアルスタジオ」(商品名)を開発し、販売を開始した。日本国内では、総代理店の菱化システムを通して7月から出荷開始する予定。これまで、パソコン版CCSは、医薬などの有機低分子化合物やたん白質などの生体分子を設計対象にしたものが多かったが、マテリアルスタジオは無機化合物や結晶、アモルファス、ポリマーなどをシミュレーションすることができる。将来的には、MSIは材料系CCSをUNIXからいわゆる“ウィンテル”環境に移行させる計画であり、今後継続的に機能強化が図られていくとみられる。
  • 米MDLがISISのアーキテクチャー刷新へ
     2000.04.06−ケムインフォマティクス分野のコンピューターケミストリーシステム(CCS)最大手ベンダーである米MDLインフォメーションシステムズは、統合化学情報管理システム「ISIS」のアーキテクチャーを順次刷新する計画を明らかにした。リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)の業界標準であるORACLE8iの“データカートリッジ”技術に完全対応させ、現在のクライアント/サーバー型からウェブ分野で標準的な3層アーキテクチャーに切り替えていく。今後、1−2年かけて移行への準備を整えていく方針だ。
  • 米MDL:ジョン・プリーストリィーVPインタビュー
     2000.04.07−コンピューターケミストリーシステム(CCS)の大手ベンダーである米MDLインフォメーションシステムズは、化学情報管理を中心としたケムインフォマティクス分野でトップシェアを誇る統合データベース(DB)システム「ISIS」(商品名)に対し、新アーキテクチャーの導入を順次進める計画を明らかにした。リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)の業界標準であるORACLE8iの“データカートリッジ”技術に完全対応させ、現在のクライアント/サーバー型からウェブ分野で標準的な三層アーキテクチャーに切り替えていく。先ごろ来日したジョン・プリーストリィー執行副社長(日本MDLの社長も兼務)に新戦略を聞いた。
  • 科学技術振興事業団が材料設計支援DBを試験公開
     2000.04.11−科学技術振興事業団(JST)は、材料設計のための基盤データベース(DB)システムとして、高分子DB(http://kronos.tokyo.jst.go.jp)と合金DB(http://atlas.tokyo.jst.go.jp)を開発、インターネットでプロトタイプの公開を開始した。これは、1995年10月からスタートしたプロジェクトで、2001年度中に正式版のサービス開始を目指して、データ蓄積がかなり進んできている。科学技術関連のDB整備で日本は諸外国に遅れているという批判もあるが、材料設計を視野に入れた複合的・包括的DBとして世界的にもユニークなものが出来あがりつつあり、その完成が期待されるところ。
  • 日本MDLがアッセイエクスプローラー最新版、VBAを組み込み
     2000.04.13−大手コンピューターケミストリーシステム(CCS)ベンダーの日本MDLインフォメーションシステムズは、新薬開発で行われる生物学的アッセイ(評価分析)実験をリレーショナルデータベース(RDB)で統合管理することができる「アッセイエクスプローラー」(商品名)に、マイクロソフトのVBA(Visual Basic for Application)を組み込み、今月末から最新のバージョン1.1として提供を開始する。アッセイエクスプローラーの中からエクセルなどのウィンドウズアプリケーションのコンポーネントを自由に呼び出すことが可能で、ユーザー自身が簡単にカスタマイズや機能拡張を行うことができるようになる。
  • TSTがシュレーディンガー新製品、統一GUI「Maestro」搭載
     2000.04.17−帝人システムテクノロジー(TST)は、米シュレーディンガー社が開発したコンピューターケミストリーシステム(CCS)の最新版「Jaguar 4.0」と「MacroModel 7.0」の販売を開始した。新しい計算手法の導入で計算対象を広げたほか、サポートするプラットホームを大幅に拡大した。とくに今回、両システムの統一GUI(グラフィックユーザーインターフェース)である「Maestro」が完成したことが注目される。ウィンドウズライクなプルダウンメニューとダイアログボックスにより、マウスだけでほとんどの操作が可能であり、ユーザー層が一気に広がると期待される。
  • MSI日本法人がファーマコピアのリード探索事業を開始
     2000.04.18−米国の大手コンピューターケミストリーシステム(CCS)ベンダーであるモレキュラーシミュレーションズ(MSI)の日本法人は、国内の製薬会社向けにリード化合物の探索サービスを開始する。個別の委託研究契約を結んで、コンビナトリアルケミストリー/ハイスループットスクリーニング(HTS)技術などを利用して、数ヵ月から半年ほどの短期間で新薬の有望な候補化合物を提供するというサービス。MSIの親会社である米ファーマコピアの事業として正式に国内向けに開始するもので、過去には日本企業では第一製薬および大塚製薬工場からプロジェクトを受注した実績がある。
  • MSIがコンビナトリアル材料科学で独hteと提携
     2000.04.26−コンピューターケミストリーシステム(CCS)の大手ベンダー、米モレキュラーシミュレーションズ(MSI)は、コンビナトリアル材料科学で独hte社(本社・ハイデルベルグ、ディルク・デームート社長)と提携した。これは新薬の開発に利用されているコンビナトリアルケミストリー/ハイスループットスクリーニング(HTS)技術を材料開発分野に応用する試みで、今回の提携はこの分野で役立つ具体的なソフトウエアの開発を目指している点で、商業ベースでは世界初のプロジェクトに当たる。できあがったシステムはMSIを通じて製品化される予定で、これまで計算化学とシミュレーションを重視してきた材料系CCS分野に技術面で一石を投じることができるかどうかも注目される。
  • トライポスがWebソリューションでスポットファイヤーと提携
     2000.05.08−コンピューターケミストリーシステム(CCS)大手の米トライポス社は、データマイニングツールの米スポットファイヤー社とパートナー契約を結び、コンビナトリアルケミストリー/ハイスループットスクリーニング(HTS)技術を利用した新薬の研究開発で発生する大量の実験データを効率良く解析するための統合ソリューションの提供を開始する。わかりやすいウェブベースの単一の操作環境でデータ解析からレポート作成、デシジョンメーキングまで簡単に行えるのが特徴で、トライポスはパッケージ販売ではなくシステムインテグレーション(SI)事業の一環として今回のサービスを提供していく。
  • プラットフォーム社のLSFが22番染色体の解読に活躍
     2000.05.11−プラットフォームコンピューティングは、今年の初めに英国ケンブリッジのサンガーセンターで完了したヒトの22番染色体の解読で、同社のクラスターシステム「LSFスイート」が活躍したことを明らかにした。これは、多数のワークステーションやサーバーをクラスター化して、単一の巨大スーパーコンピューターのように協調動作させる技術で、今回は250台からなるコンパックのアルファシステムを駆使した。ゲノム解析におけるクラスターシステムの有効性を示した実例としても注目される。
  • 菱化システムが加CCGのMOE最新版を発売
     2000.05.12−菱化システムは、加ケミカルコンピューティンググループ(CCG)が開発した統合コンピューターケミストリーシステム(CCS)「MOE」(商品名)の最新版を発売した。実績豊富なコンビナトリアルケミストリー/ハイスループットスクリーニング(HTS)関連の機能に加え、ポストゲノムで注目されるたん白質モデリングを中心とした医薬品開発支援機能を強化している。とくに今回、インターネットブラウザーを活用できるウェブ対応が可能になり、イントラネット環境で誰にでも使いやすいシステムを簡単にカスタマイズできるようになった。適用機種もSGI、サン、ウィンドウズに加えて、HP、Linuxにも広がったことで、さらに幅広いユーザー層への浸透を図っていく。
  • 日立製作所がプロテオミックスサービス事業に進出
     2000.05.17−日立製作所のライフサイエンス推進事業部は、米ミリアドジェネティックス(ピーター・メルドラム社長兼CEO)とプロテオミックス(たん白質機能解析)サービス事業で提携した。ミリアド社が持つたん白質ネットワークの網羅的探索技術“ProNet”の日本における独占的実施権、およびたん白質/たん白質相互作用データベースを、日立は3年間で28億円を投じて取得し、それに基づいたサービスを国内の医薬品会社向けに提供していく。
  • MSIがCERIUS2最新版で固体物性シミュレーション機能を強化
     2000.05.19−大手コンピューターケミストリーシステム(CCS)ベンダーの米モレキュラーシミュレーションズ(MSI)は、統合型CCS「CERIUS2」の最新版バージョン4.2で、量子化学および分子力学シミュレーション計算機能を強化した。とくに、固体の無機材料の物性を予測する機能が拡張されており、触媒の開発などに役立つという。
  • 英OMGがChem-Xの事業を中止
     2000.05.19−欧州最大のコンピューターケミストリーシステム(CCS)ベンダー、英オックスフォードモレキュラーグループ(OMG)が、ケムインフォマティクスとコンビナトリアルケミストリー/ハイスループットスクリーニング(HTS)などの包括的システムである「Chem-X」の事業を中止した。開発をストップ、販売も取りやめた模様。OMGのホームページ内でこのことがごく簡単に告知されている。Chem-Xは1998年4月に英ケミカルデザイン(CDL)を買収して取得した事業だった。既存ユーザーへの技術サポートは来年3月まで継続される。
  • MSIの結晶多形コンソーシアムに武田薬品工業が加入
     2000.05.22−コンピューターケミストリーシステム(CCS)大手ベンダーである米モレキュラーシミュレーションズ(MSI)の「ファーマシューティカル・デベロップメント・コンソーシアム」(PDC)に、日本企業として初めて武田薬品工業が加入した。医薬品の候補化合物の結晶多形やそれらの特性予測を行うソフトウエアを確立するためのコンソーシアムで、医薬品としての安定性や体内での溶けやすさがわかるため、新薬を市場に出すまでの開発期間短縮に貢献できるというもの。同コンソーシアムは、今年7月から「モレキュラー・クリスタログラフィー・コンソーシアム」(MCC)と名称を変えて第2期に進む予定であり、武田薬品工業も引き続き参加する可能性がある。
  • MDLが文献アクセスツールLitLink/プロサーバー2.0を発売
     2000.06.06−ケムインフォマティクス分野の最大手ベンダーである日本MDLインフォメーションシステムズは、化合物や化学反応情報のデータベース(DB)などからそのデータに関する特定の引用文献や参照文献、各種関連情報などに簡単にアクセスするためのハイパーリンクを提供するソフトウエアの最新版「LitLink/プロサーバー2.0」を販売開始した。インターネット経由でリンク可能なオンラインジャーナルが4,000以上に増加しているとともに、接続先などをユーザーが自由に設定できる機能が実現されたため、過去の実験や研究情報など社内に蓄積した文書をイントラネット経由で統合的に扱うことが可能。化学や医薬の研究者にとって、生産性の高い研究環境が実現できる。
  • TSTが英マトリックスサイエンスのたん白質同定ツールMascot発売
     2000.06.13−帝人システムテクノロジー(TST)は、質量分析装置(マス)を利用して未知の試料に含まれるたん白質を同定することができるソフトウエア「Mascot」(マスコット、商品名)を発売した。英マトリックスサイエンス社(ジョン・コットレル社長)が英王立がんセンターと共同で開発したソフトで、ポストゲノム領域のバイオインフォマティクス研究に役立つ。ウィンドウズNT/2000またはLinuxをベースとしたイントラネット環境で利用することができ、サーバーライセンスの価格は1CPU(中央処理装置)当たり200万円。クライアントライセンスはフリーで何人で利用してもかまわない。初年度20ライセンスの販売を見込んでいる。
  • 日立製作所が米ダブルツイストのESTツールなど販売
     2000.06.15−日立製作所のライフサイエンス推進事業部は、米ダブルツイスト社(本社・カリフォルニア州、ジョン・コーチCEO)と提携し、ダブルツイストが開発・提供している遺伝子解析ソフトウエアとヒトゲノムデータベース(DB)製品を国内の製薬会社などを対象に販売する。遺伝子配列のクラスタリングとアラインメントのためのツールを利用し、これを有効活用するためのDB環境などのIT(情報技術)基盤構築サービスを提供していく。
  • TSTが米タイムロジックとの独占契約を更新し関係強化へ
     2000.06.19−帝人システムテクノロジー(TST)は、バイオインフォマティクス専用コンピューターを開発している米タイムロジック社(本社・ネバダ州、ジム・リンダリン社長兼CEO)と日本における3年間の独占販売契約を結んだ。BLASTなどの高感度ホモロジー検索を超高速に実行する「DeCypher」(デサイファー)がその製品で、TSTは1997年に初めて販売権を取得し、特許庁など4サイトへの導入実績をあげているが、ここへ来てゲノム研究が加速し、バイオインフォマティクスに関する投資が増大していることから、あらためて両社の協調体制を強化することにしたもの。
  • 米MDLが米アファレントシステムズを買収
     2000.06.20−ケムインフォマティクスの最大手ベンダーである米MDLインフォメーションシステムズが、効率的な新薬開発のためのナレッジマネジメントと実験データ管理などのシステム製品を持つ米アファレントシステムズ(本社・カリフォルニア州、デビッド・チャップマン社長)を買収した。今後、両社の統合されたインフォマティクス技術によって、医薬・化学研究の統合的なワークフローソリューションを開発・強化していく。国内では、MDLの総代理店を務めるCTCラボラトリーシステムズ(CTCLS)が以前からアファレント製品も扱っていたため、国内ユーザーには大きな影響はないとみられる。
  • TSTが経皮吸収シミュレーションソフトの独占販売権
     2000.06.21−帝人システムテクノロジー(TST)は、九州工業大学の東條角治教授らのグループが開発し、イーハイブ・コミュニケーション(本社・福岡市東区、平井良明代表取締役)を通して製品化された薬物の経皮吸収シミュレーションソフトウエア「SKIN-CAD」(商品名)の独占販売権を取得した。ウィンドウズ95/98対応のプログラムとして今夏から提供を開始する。特定の薬物の皮膚からの透過量や血中濃度の経時変化などを予測し、グラフ表示する機能を持つ。海外にもあまりみられないソフトであるため、TSTでは将来的に欧米市場での販売にも取り組みたいとしている。価格は年間使用料で150万円程度になる予定。
  • TSTが遺伝子解析システムのパーソナル版を製品化
     2000.06.26−帝人システムテクノロジー(TST)は、塩基配列やアミノ酸配列などの遺伝子解析をパソコン上で高速に行うバイオインフォマティクス・アクセラレーションシステム「My DeCypher」(マイ・デサイファー)を開発した。8月から直販および代理店の理経を通して販売を開始する。システム価格は500万円からで、初年度30セット以上の出荷を見込んでいる。
  • KGT:材料設計CCS製品群を強化
     2000.06.27−ケイ・ジー・ティー(KGT)は、材料設計を中心とした計算化学/分子モデリングシステムの専門ベンダーとして長年の実績を持っており、引き続きソリューション志向の事業展開に力を入れていく。とくに、最近では量子化学計算分野の製品群を強化しており、ニッケル水素二次電池やリチウムイオン二次電池の材料開発など、先端領域での活用事例が広がってきている。
  • 菱化システム:MOEの販売戦略を加速
     2000.06.27−菱化システムは、コンピューターケミストリーシステム(CCS)のニュープラットホームである加ケミカルコンピューティンググループ(CCG)の「MOE」の販売を加速させる。完全なオブジェクトコンポーネント型の設計思想で開発されており、ソースコードがすべてオープンにされているため、カスタマイズや機能の追加が自由に行えるという特徴がある。ほとんど唯一の“ブラックボックス”ではないCCSとして、ファン層が急速に広がっている。
  • TST:医薬研究“In Silico”ソリューションを拡充
     2000.06.27−帝人システムテクノロジー(TST)は、とくに医薬研究をターゲットとしたモデリング/シミュレーション技術を強化しており、そのソリューション製品群を急速に拡充している。コンピューターによる“イン・シリコ”での仮想実験環境の整備を進め、近い将来にはデータベース(DB)統合のケムインフォマティクス領域をもカバーしていく考えだ。

 

**************<一般ITニュース>***************

 

  • 日本ネットワークアソシエイツがMcAfee VirusScan 4.5J
     2000.04.10−日本ネットワークアソシエイツは、世界で60%のシェアを持つアンチウイルスソフトの最新日本語版「McAfee VirusScan 4.5J」を5月15日から発売する。ウィンドウズ95/98/NTに対応しており、価格は100ノードまで6,100円
  • 台湾ABITが初のアスロン対応マザーボード
     
    2000.04.10−バーテックスリンクは、台湾ABIT社が開発したアスロン対応マザーボード「KA7」の販売を開始した。最新のVIAチップセットKX133を搭載し、84通りのベースクロックを設定できるなど、パソコンの自作派・改造派を喜ばせる機能を満載している。店頭予想価格は約2万1,000円。初年度3万枚の販売を見込んでいる。
  • 米リアルネームズが日本法人設立
     2000.04.13−米リアルネームズ(本社・カリフォルニア州、テッド・ウエスト社長兼CEO)が、100%出資で日本法人「リアルネームズジャパン」(本社・東京都港区西新橋1−2−9、日比谷セントラルビル13階、山田健雄社長)を設立、5月中旬から国内で本格的にサービスを開始する。同社はインターネットのアドレス入力を、一般消費者がわかりやすいキーワードで指定できるようにするサービスを提供する企業。電通と組んで、ブランド力のある大手企業に採用を働きかけていく。
  • Linux技術者認定機関が7月から日本で活動
     2000.04.14−Linuxに関する技術者認定試験を実施する非営利企業Linuxプロフェッショナルインスティチュート(LPI)の日本法人「LPI−ジャパン」が6月末に設立されることになった。設立発起人は、日本SGI、ネオナジー、ターボリナックスジャパン、日本アイ・ビー・エム(日本IBM)、リナックスケアーで、Linux関連のビジネスを推進するベンダー各社のスポンサー料で運営していく。7月から日本語による認定試験を開始する予定。
  • 日本オフィスオートメーション協会が米ヘルプデスク協会と提携
     2000.04.17−日本オフィスオートメーション協会のヘルプデスクセンター(JHDC)は、米国ヘルプデスク協会(HDI)と提携し、米国などで開始されたヘルプデスク・サポートセンター組織およびスタッフ個人を対象にしたスキル認定制度を国内に導入すると発表した。パソコンなどのコンピューターの操作に関する質問に答えるヘルプデスクは、IT(情報技術)革命の中で、あるいはCRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)の観点から注目を集めているが、現在はそのサポート業務の品質を測る基準がない。JHDCでは、今年の秋から認定業務を開始する計画。
  • ダイエーOMCとネオテニーがネット事業で合弁設立
     
    2000.04.18−流通系クレジットカードで業界第2位のダイエーOMCは、インターネットベンチャーのネオテニー(本社・東京都港区、伊藤穰一社長)と5月末に合弁会社を設立し、インターネットショッピングと電子決済のためのセキュリティサービスを提供する事業を開始すると発表した。現在のクレジットカードよりも高度なセキュリティと認証機能を持ったICカード技術を開発するほか、個人のプライバシー保護を重視したインターネットベースのマーケティングサービスなどを展開していく。2年目から黒字化し、3年後に500億円の売り上げを見込んでいる。
  • オートデスクが3次元モデリングCAD「Inventor」
     2000.04.20−オートデスクは、独自のアダプティブテクノロジーに基づくウィンドウズ版機械系3次元CADシステム「Autodesk Inventor」(オートデスク・インベンター)を開発、日本語版を5月15日から発売する。トレーニングいらずの使いやすさやパフォーマンスの高さ、ネットワークを使ったチーム設計への対応などが特徴で、ソフト価格はフルシステムで98万円(教育機関向け25万円)。初年度2,000本の販売を見込んでいる。
  • 加プラットフォームコンピューティングが日本法人
     2000.05.10−多数のコンピューターを協調動作させるクラスタリングシステムのソリューションを提供する加プラットフォームコンピューティング社(本社・オンタリオ州、ソニアン・ゾウCEO)が日本法人を設立し、本格的に業務を開始した。5年前から代理店を務めているダイキン工業と協力して、さらに日本市場の開拓を進める。経営目標としては、2年目にあたる2001年7月期で8−10億円の売り上げを計画している。
  • デジタルファクトリジャパンが新サーバー版Linux
     2000.05.10−デジタルファクトリジャパン(本社・大阪市北区、藤村善行代表取締役)は、サーバー向けの新しいLinuxディストリビューション「Kondara MNU/Linuxサーバー1.1」(商品名)を6月8日から発売する。同社はKondara(コンダラ)プロジェクトで開発されているLinuxオープンソース資産をパッケージ化して提供するベンダーで、今回のサーバー版はGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)機能を完備したことが特徴となっている。インテルおよびその互換プロセッサー、またはアルファプロセッサーを搭載したパソコンで利用でき、価格は2万4,800円。
  • 富士通がサーバー製品のブランドを世界で統一
     2000.05.17−富士通は、インターネット時代のサーバービジネスを世界的視野で強化するため、IA(インテルアーキテクチャー)サーバーおよびUNIXサーバーのブランドを全世界で統一し、欧州のICLとシーメンス、米国のアムダールを含めたグループ全体の基本戦略をまとめた。インターネットにおける傑出した力を発揮するという意味をこめてサーバーのラインアップ全体を「PRIMEサーバー」と名付け、IAサーバー「PRIMERGY」(プライマジー)、UNIXサーバー「PRIMEPOWER」(プライムパワー)というブランドに統一。日本においては、これに新コンセプト汎用コンピューターの「PRIMEFORCE」(プライムフォース)が加わる。開発についても三極で分担していく考えで、製品のタイムリーな市場投入、コスト削減の観点からも意義が大きいとしている。
  • NTTソフトウェアがインターネット重視の事業方針
     2000.05.18−NTTソフトウェアは、2000年度の経営方針および事業戦略をまとめ、インターネット関連ビジネスにフォーカスし、EAI(エンタープライズ・アプリケーション・インテグレーション)、eコマース/CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)、ネットワークセキュリティ−の3分野を主軸にしていくと発表した。自らeビジネスを行うのではなく、eビジネスを行う企業にソリューションを提供する“eビルダー”に徹していく。現在、同社の売り上げは90%以上がNTTグループ向けのものだが、今回の新戦略により外部比率を30%にまで高めることを目標としている。
  • 日本IBMがホームページ作成ソフトをiモード対応
     2000.05.19−日本アイ・ビー・エム(日本IBM)は、iモード対応などホームページ作成ソフトを機能強化し、「夏のiキャンペーンバージョン」を6月16日から出荷開始する。「ホームページ・ビルダー2001」「デジカメの達人2000」「インターネット翻訳の王様POWER+王様の辞書」といった既存の一連の製品群にボーナスCDをバンドルしたもの。価格は「ホームページ・ビルダー2001トクトクパック」が1万7,800円(価格変わらず)、「インターネット翻訳の王様POWER+王様の辞書」は9,800円(旧価格1万4,800円)。
  • アットマーク・アイティがIT専門家向けウェブサイトを開設
     2000.05.22−IT(情報技術)専門家向けのウェブサイトを運営するアットマーク・アイティ(本社・東京都渋谷区道玄坂1−12−1、渋谷マークシティウエスト17階、藤村厚夫代表取締役)が22日からサービスを開始した。この「@IT」(http://www.atmarkit.co.jp)は、ウェブマガジンとフォーラムを合体させたイメージのサイトで、企業内などのIT担当者が、業務の中で抱えるさまざまな問題を解決させ、自らのスキルアップにつながるようなコンテンツや各種サービスが提供されるもの。登録無料のメンバー制を採用しており、サイト内のすべてのサービスは無料。同社では、2000年度末までに月間訪問者数で50万人、登録ユーザー数で10万人の規模を目指していく。
  • 日本SGIがLinux用新型IAワークステーションを発売
     2000.05.23−日本SGIは、インテルアーキテクチャー(IA)を採用したグラフィックワークステーションの新型機として「シリコングラフィックス230/330/550」の3モデルを販売開始した。今回、マスターディストリビューターに大手パソコンディーラーのカテナを起用し、カテナの持つ全国3,000以上の拠点を通して量販を志向していく。今回の新製品は1999年1月に発表した「同320/540」の後継機となるものだが、無残な結果に終わった同機の反省に立って開発された。新機種は、当面はウィンドウズNTもサポートするが、メインはLinuxであることを明確に位置づけていく。
  • デンドライトジャパンが医薬MR支援でASP事業スタート
     2000.05.30−製薬会社のMR(医薬情報担当者)向けのSFA(セールスフォースオートメーション)システムの専門ベンダーであるデンドライトジャパン(本社・大阪市中央区、川崎信也社長)は、インターネットを利用したASP(アプリケーションサービスプロバイダー)事業に進出した。「j−force Web」の名称で、無線通信のモバイル環境やインターネット/イントラネットを使ってMR活動プロセスを総合的に支援できる。システムの運用管理コトが大幅に低減されるため、同社ではASPを利用するユーザーが増えるとみており、1年後には顧客用サーバーの規模が100台以上になると見込んでいる。
  • ロータスが初心者向けナビゲーション付きオフィススイート
     2000.06.01−ロータスは、パソコンの初心者がさまざまなソフトを簡単に使うことができるようにするため、ブラウザーベースのメニュー機能を搭載した「ロータスラクラクナビ2000 for スーパーオフィス」(商品名)を開発、6月30日から発売する。ユーザーがしたいことを選べば、それに適したソフトが自動的に立ち上がり、また豊富なサンプルやテンプレートを活用することによって、高度な機能をやさしく使いこなすことが可能になる。オフィススイート製品のロータススーパーオフィス2000を含めた価格は1万2,000円(初回限定5万本)、ロータスユーザーは8,000円。
  • ネットロックテクノロジーがセキュリティ統合管理ツール
     2000.06.04−ネットロックテクノロジージャパン(本社・横浜市西区、志賀幹男代表取締役)は、インターネット/イントラネット/エクストラネットに拡大し複雑化するネットワークのセキュリティを一元的に管理するためのシステムツール群「NetLOCKバージョン3.0J」を6月20日から発売する。ネットワークの外部からだけでなく、内部からの攻撃に対するセキュリティも万全に対処できるのが特徴。エンドユーザーにセキュリティのための特別な設定や操作をほとんど意識させないのも利点となっている。一元管理のためのプラットホームはウィンドウズNTおよびソラリスに対応しており、ネットワーク上の管理対象としてはほとんどのOSやデバイスをサポートしている。
  • フォーバルクリエーティブがネットワークセキュリティ製品を拡充
     2000.06.08−ネットワークセキュリティ関係の専門ベンダーであるフォーバルクリエーティブ(本社・東京都渋谷区、早水潔社長)は、米アイデンティックス社および米イントルージョン・ドット・コム社と代理店契約を結び、セキュリティの新しいソリューションの販売を開始した。前者はバイオメトリックス技術を利用した指紋認証システム「BioLogon」、後者にはコンピューターの不正使用を検知する「ケーン・セキュア・エンタープライズ」などの製品がある。フォーバルクリエーティブでは、包括的なセキュリティ提案の一環として両社のシステムを採用していく。
  • ATIテクノロジーズがハイエンドグラフィックスRADEON
     2000.06.09−ATIテクノロジーズジャパンは、最新グラフィックプロセッサー「RADEON」(ラディオン)を発表した。最速・最高の機能性を実現したとしており、とくに3次元の座標変換などのジオメトリー処理をグラフィックチップ側で行うことができるため、パソコンのCPU(中央処理装置)との間で最適な負荷分散が図られ、システム全体のパフォーマンスを向上させることができる。RADEONを搭載したグラフィックカードは、7月末には製品化される予定。ゲームおよびワークステーション向けのハイエンドグラフィックスとして発売する。
  • アスペンテックが石油製品専門SCMのぺトロールソフトを買収
     2000.06.13−プロセス産業向けの総合IT(情報技術)ベンダーである米アスペンテクノロジー(略称・アスペンテック)は、ガソリンなどの石油製品のサプライチェーンマネジメント(SCM)システムを専門とする米ぺトロールソフト(本社・カリフォルニア州、デヴィッド・ガンボアCEO)を約5,500万ドルで買収した。ぺトロールソフトのSCMはガソリンスタンドへの配送計画やタンクローリーの配車問題など流通末端へのソリューションを得意としており、アスペンテックの既存の石油精製向け生産計画を中心としたシステムと組み合わせる形で、石油製品の上流から下流までのトータルなSCMソリューションが提供できるようになった。日本法人のアスペンテックジャパンを通して販売を開始する。
  • ノベルがNDS統合のセキュリティソリューションを提供
     
    2000.06.19−ノベルは、クロスプラットホーム対応の高度なディレクトリーサービスを提供する「NDS」(商品名)を強化し、さまざまなセキュリティシステムをNDSに統合できる「Novel Modular Authentication Service Enterprise Edition 1.0」(NMAS EE 1.0)を開発、8月21日から提供する。また、プラットホームサポートを拡大し、7月末からNDSのLinux対応を実現することにした。
  • ビジネスカフェジャパンがIT/バイオ対象インキュベーション事業を開始
     2000.06.20−ベンチャービジネスの育成を目的とするビジネスカフェジャパン(本社・東京都渋谷区、平川克美社長)が本格的に始動し、専門のポータルサイトを開設した。同社のインキュベーション・ビジネスモデルは、投資家ではなく、新しいビジネスへの進出および導入を希望している一般企業をスポンサーとし、ビジネスカフェジャパンがそれらの企業向けのプロジェクトを推進するなかで、ユニークな技術を持つベンチャー企業をパートナーに起用するという形態を取る。つまり、それらの事業収入、ならびにスポンサー企業から納入される会費が同社の収入源になる。インキュベートする対象としては、IT(情報技術)関連およびバイオベンチャーを取り上げていく。
  • コンパックが無停止型コンピューターの最上位モデルを発
     2000.06.21−コンパックコンピュータは、無停止型コンピューター「ノンストップ・ヒマラヤ Sシリーズ」の最上位モデルとして、2倍以上の価格性能比を実現した「S74ファミリー」を発表し、21日から出荷を開始した。とくに、Javaで開発されたウェブアプリケーションを稼働させるため、Java2 プラットホーム・エンタープライズ・エディション(J2EE)を完全にサポート。同社では、世界で最も信頼性の高いJavaベースのeビジネスプラットホームマシンとして積極的に売り込みをかける計画である。価格は、月額レンタル料で下位モデルの「S74」が110万円から、最上位モデルの「S74000」が同200万円から。

 

 

 


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